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刹那の皇帝  作者: たろ
第1章
3/22

評判

即位式から4ヶ月が経ったが新皇帝の評判は上々であった。


「新皇帝にうちの娘を嫁がせたい!!!」


「あんな美丈夫…側女でいいから置いてくれないかしら。」


「おうさまのおひめさまになりたい!」


「…だそうですよ。皇帝陛下。いくら評判を聞いてみても側女にしてくれ、愛人にしてくれ。あなた見た目の評判しかないです。いっそのことどうです?後宮に召し上げては。」

皇帝の側近であり、乳兄弟でもある舒頴達は書き物をしている主人へそう告げる。


皇帝 醒月はため息をつきながらそれに答える。「なんだそれは…税金や政策についての民衆の意見を聞いて来いと言っただろうに」


自らも主人に劣らずの美貌を持つ側近は淡々と告げる。


「聞きましたがそれが大半の意見なんです。」


醒月は苦笑しつつも筆を置き、「見た目しか話題に出ない…男としては充分であるし、それなら言うほどの不満は出ていないと言うことか。」


「でどこの娘を召し上げます?」


「私には有鄰だけで充分だ!!!わかってるだろうお前も!」


「あら、嬉しいことでございますわ。」


「有鄰!」


ころころと笑いながら現れたのは、皇帝のたった1人の妃、赤鴦妃こと有鄰である。


ふわふわとしたこげ茶の髪に、赤鴦妃の色である柘榴石をつけた簪を指した、齢19歳の歳若い彼の寵姫は2歳になる娘を抱えて部屋に入ってきた。


「私もこーんな美丈夫に見初めていただきありがたく思いますわ。」

彼女は耳飾りをしゃらんと鳴らしながらそう笑う。


「もう準備はできたのか?」


「ええ、公主も準備万端でございます。」


「では向かうか、宴へ」



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