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第63話 王都防衛戦②

 騎士団長コームの指示により、待機していた衛兵が下がった。


「御影先生、全員下がりました!」

「ありがとうな。じゃあ、早速やるか」


 御影は地面に手をつき、土魔法を展開する。

すると、厚さ5メートル高さ10メートルほどの防御壁が出来上がった。


「な、なにをしたんですか!?」


 コームは驚きを隠せない様子だった。


「城壁の前に防御壁を作ってみた。これで、少しは足止めになるだろ」

「ま、まあ、そうですが。相変わらず凄いことをサラッとやってのけますね」

「そうか? 普通だよ」


 その言葉にコームは苦笑いしていた。


 そんなことをやっているうちに、魔獣の大群が目視が出来る所までに迫ってきた。


「おお、おお、いよいよ来やがったな」


 御影は作った防壁の上に立っていた。


「御影先生、本当に大丈夫なんですか?」


 御影の作った防壁の内側からコームが叫んでいた。


「大丈夫だから。ここは一歩も通さないから安心しろ。いいからそこで見ていな」


 御影は両手に炎魔法を展開していた。


「ふっ飛べ」


 ドゴーン


 大きな爆発音と共に魔獣の約半分ほどが炎に包まれていた。


「お、意外と残っちまったな」


 爆発から逃れた魔獣が半分ほど残っていた。


「面倒だから一気にやっちまうか」


『雷槍』


 御影は光の槍を無数に展開していた。

それを一気に魔獣たちに叩き込んだ。


 光の槍が魔獣の頭や胸に突き刺さり次々と倒れていく。


「おお、これなら本当に何とかなるかもな」


 防壁の上から見ていたコームが呟いた。


「だから言ったろ。何とかするって」


 残るはボスクラスの魔獣一体になっていた。

御影は、以前購入していた銃を抜いた。


 バン、バン、バン


 銃声が鳴り響く。

魔法で強化された弾丸はボスの頭を打ち抜き、やがて、息絶えた。


 こうして、王都を脅かした魔獣の大群は全滅した。


「いやぁ、疲れたね。帰るか」

「つ、強すぎる」


 コームは確信した。

御影にはどんな敵もかなわないということに。


「お疲れ様でした!!!!」


 衛兵たちが御影に敬礼した。


「はい、お疲れさん」


 御影はパチンと指を鳴らした。

すると作り上げた防壁は崩れ、跡形もなくなっていた。


 その足で御影は王宮に報告へ向かった。

いつものように応接間に通されると、そこには、どこか落ち着かない陛下と公爵様、ギルド本部長の姿があった。


「お待たせしました」

「それで、どうなったんだ?」

「ちょっとは、落ち着いてくださいよ」


 陛下は報告を迫ってきた。


「あ、ああ、すまない。ついな」

「魔獣の大群なら既に片付けておきましたから、心配いりませんよ」

「本当か!! この短時間で何とかするとはお前さん、相変わらず腕は落ちてないの」

「ええ、まあ」

「御影くんが居て本当に良かった。報酬はギルドのお前さんの口座に振り込んでおくから」

「分かりました。ありがとうございます」


 御影は報告を終えると、屋敷に戻る道を歩いた。

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