表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/77

第52話 メイドたちの休日です。

 メイド喫茶セルヴァントは週一回の定休日が存在する。

その定休日が明日だった。

御影は一日中、ゴロゴロして過ごすのだが、杏やクラリスはいつもどこかに出かけているようであった。


「御影さん、明日って何か予定ありますか?」


夕食中に杏が尋ねてきた。


「明日? セルヴァントは定休日だし、特にないよ。昼まで寝てようかと思うくらいで」

「御影さんは最近、どんどんおじさんになっています。そんなんんじゃダメですから、明日は私たちと遊びに行きましょう」


杏が言い放った。

これは断れる雰囲気ではない。

確かに、言われてみれば休日とならば昼過ぎまで寝ている。


「分かったよ。行こうか」

「はい、約束しましたからね。ちゃんと起きてくださいよ?」

「大丈夫だよ。予定があれば起きるから」


皆での夕食を食べ終わると、それぞれ部屋に戻った。


「御影さんとのお出かけ楽しみだな」


杏はひそかにそう思っていた。

この日はなかなか寝付けなっかった。


「明日は杏たちに誘われてるし、さっさと寝るか」


御影は仕事もそこそこにしてベッドへと潜り込んだ。


 翌朝、部屋の扉をノックする音で目が覚めた。


「御影さーん、起きてくださーい」

「はいよ、起きたから。下で待ってて」


時刻は午前九時過ぎ。

休日にこんなに早く起きたのは久々な気がする。

いつものスーツに着替えて下のリビングへと向かった。


「おまたせー」

「御影さん、休みの日でもその服装なんですね」

「ほかに服持っていないんですか?」


杏とクラリスが聞いてきた。


「うん、持ってない。これが楽だし」


御影は部屋ではパジャマ、外ではスーツしか着ていない。


「まあ、御影さんらしくていいですけどね」

「そうですね。じゃあ、行きましょうか」


メレーヌはルシールと遊びに行くとのことで、御影と杏、クラリスと屋敷を出た。

御影と遊びに行けないのをメレーヌは心底残念がっていた。


屋敷をでて、王都の繁華街へと足を進める。


「まずは、ここでモーニングを食べます」


そこは御影が知らない、凄くおしゃれなカフェだった。


「へぇ、凄くオシャレだな。こんなところ、男一人じゃ入れないからありがたいよ」


御影は杏にすすめられるままに、モーニングセットを注文した。

 トーストとホットコーヒーというシンプルなものだったが、凄くおいしく感じた。

杏とクラリスも同じモーニングセットを注文していたが、杏はホットの紅茶、クラリスはフルーツティを注文していた。


「やっぱ、ここのモーニングは美味しいわね」


杏たちは幸せそうに、パクパクと食べている。

可愛い子が食事しているのを見るのはこっちも幸せになる。


皆、食べ終わったところで、御影たちは会計を済ませ、カフェを後にした。


「ごちそうさまです」

「払って貰っちゃってすみません」

「いいの、いいの。大した額じゃないから。それで、次はどこに行くの?」

「中央通りで、ウインドウショッピングでもしようかと思います」

「へぇ、いいね。楽しそうだ」


御影は、杏とクラリスに手を引かれ、中央通りへと向かった。



お読み頂きありがとうございます。

面白い、続きが気になるという方は、ブクマ、評価をお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ