ONLY ALIVE
「立花様! いい加減起きてください! ご飯食べないとまた小ちゃくなりますよ!」
「またって……なに?」
「いいから! 起きるの!」
棗に起こされた立花は物凄く気怠そうに起きる。
「立花様。今日はこれ着てください」
棗は昨日立花が寝てしまってから買ってきた包みを渡す。商品ディスプレーに一目惚れしてどうしても立花に身につけて欲しかったのだ。
立花が本当に面倒くさそうに身につけてくれたのは黒い眼鏡とジャケットだ。
「やっぱり似合います……」
眼鏡の立花は知的さとお洒落感が増して少し幸薄顔がマシになっている。
「ん〜眼鏡邪魔……」
「似合いますから! 変装って事でお願いします!」
「はい……」
そして棗は昨日調べてきた情報を元に本日の予定を発表する。
「今日は、フルーツ料理のお店でお昼を食べて、夜はここの店でご飯です!」
「今、朝ごはん食べてるのに……」
「いいの! 昼は予約してきましたからね!」
「はぁい……」
そして二人は食事の前にロブの様子を見に猟師協会に行く。立花はついでに天候の確認をした後、何かの掲示物を見ている。
「どうしたんですか?」
立花は棗に向かって意味ありげに微笑むと一枚の紙を指差しながら囁く。
「静かに見ろよ」
「なんですか?」
棗は念のために口を押さえてから紙を見る。
そこには実に不機嫌そうな顔の立花の写真と物凄く大雑把な特徴と金額が書いてあった。所謂一つの、懸賞金付き手配書である。
棗が驚いて固まっていると立花が受付に声をかける。
「おじさん。こいつ何やったんっすか?」
「ああ? そのガキか? そこにある以上は分からん」
「でもいい金ですよね? 目撃情報だけでもいいんでしょう?」
「まぁそうなんだが……捕獲が条件だし、依頼主が不明だから、バカなこと考えんな」
「依頼主いないんですか?」
「あれは仲介だろうなぁ……。そんな金額で手配書出すようなのとは関わらない方が身の為だぞ」
「え〜、そうなんですか? でも一応紙もらって行ってもいいですか?」
「好きにすればいいが、兄ちゃんはそんな可愛い連れがいるんだから無茶すんなよ」
「はーい。ありがとうございまーす」
立花は全く正体に気づかれずに情報を聞き出すと手配書を持ってロブの元に行き、機体を守るように言い聞かせると協会を後にした。
「大丈夫なんですか?」
「ん〜心当たりがあり過ぎて困りますけど、生死問わずってのじゃないんで、まあ大丈夫です」
立花はのんびりしている。
「手配書なんて初めて見ました」
「そんなに珍しいものでもないんですけどね。家出とか行方不明とかで使われることもありますし、登録料が掛かるんであれですけど。でも目撃情報でこの金額はすごいですね〜」
立花の捕獲料は普通より少し高いぐらいだがだが、目撃情報で一日中働いたのと同じぐらいの金額が手に入るのは破格らしい。
立花はあまり気にした様子もないが棗はとても心配だ。その上先程からすれ違う人の視線が気になる。絶対に立花を見ていると思う。




