獣の国へようこそ
長いブランクがあるので本調子でないかも
アレックスと姫のイリアと一緒に空中を遊泳して遊んでいたが、よくよく考えると僕は二つの問題があることに気づいた。
「腹が減った、近くの街へ」
僕は言った。
「よろしい」
アレックス(ドラゴン)は、下へ降りた。
降りると街が騒がしくなった。
「首長からの命令だ、同行しろ」
衛兵達がやってきた。
しかしその衛兵達は何やら二足歩行の犬のようだった。
「わお、同族?」
僕は言った。
「うーん、獣っていうか獣の人ね」
イリアは言った。
「同族などではない・・・っとお前は四足歩行なのにしゃべれるのか?」
衛兵は言った。
「私だってしゃべってんのに」
イリアは吠えた。
「まぁ、我々はデンバーと違って人間の言葉は喋れぬからな」
アレックスは言った。
「俺が首長のところまで行く」
僕は言った。
「全員同行してもらいます」
衛兵は剣を抜いた。
「このドラゴンが入りきるとでも?」
僕は得意げな顔をした。
「うう・・・確かにな」
衛兵は、僕を首長の家まで連れて行った。
「それで、君たちはどういう身分だ? ドラゴンはどういうことだ?」
首長は言った。
目の前にこんな美貌の犬がいるのに冷たいものだ。
と思ったが彼らも獣の姿だからあまり人間の思うようには綺麗に思ってないのか。
「ドラゴンは、この世界を救った勇者だ、あのもう一人の茶色の犬は姫だ」
僕は言った。
「姫ってどこの」
首長は言った。
「竜のね、犬の竜の姫なんだ」
それを聞いて周りはざわついた。
「あいつは勇者のところにいたはずだ、呼んで来い」
首長は部下に指図した。
「はい閣下」
犬の衛兵隊は、衛兵の装備よりもさらに重い装備の衛兵を連れてきた。
「ブライアン、ここの衛兵長になる前は勇者の一行だったよな」
首長は言った。
「そのはずです」
毅然とした態度で衛兵長は接した。
「じゃあ、勇者がドラゴンになってるということに関して説明はあるか?」
首長は言った。
「ええ、魔王との戦いの時に私は結界で入れませんでしたが、魔王は確かに死んだ、そのような大地の響きの後、なぜか魔王ではなさそうな別の竜が飛び立ちました」
ブライアンは言った。
「では、竜の姫が犬になってるらしいのだが、それは?」
首長は言った。
「わかりませんが、前に竜の姫に会いに言ったときには、まったくの別人のようでした、体調が悪そうで、昔の冒険の時の話をしようとも・・・」
ブライアンは言った。
「よろしい、衛兵は下がっていい、手間をかけたな」
首長は言った。
「君たちには少し手間をかけさせた、よって何か小さな頼みがあれば聞くが」
首長は言った。
「それなら、竜の街にメッセージを伝えてほしい、吟遊詩人のミカエルだ、あと彼が望むならここまで連れてきてほしい」
僕は言った。
「ふむ、用件は?」
首長は考えるポーズをしながら言った。
「今の竜の姫は偽物だ、どうにかして魔女の姿にし、捕まえろ」
このメッセージはミカエルに伝えられた。
僕も手伝えばいいのだが、彼がどれだけうまいことやるのか知りたい。
それにドラゴンが何を食べるのか気になる。
そして僕は首長の家のコックに笑顔を見せ、美味らしい牛肉を持ち帰った。
獣にも聞く美貌とは罪な勇者だ。
結局アレックスに牛肉をあげたのだが、一口な為何か損した気分になった。