Ep.1
新作です。短いですが、お付き合い願ればと思います!
「なんなの?そのくらいの傷、そこの薬師が作るポーションで治しなさいよ!わざわざ私の力を使うの?ちょっと態度が大きいんじゃないの?」
デカい態度なのは聖女のあんただと思う。
私達はシラハナ王国の国王、ルベラリ18世(愚王と有名)の王命によってパーティーを組まされ、ただいま魔王討伐の旅の途中だ。
勇者ロベルトは弱腰どころか本当に弱くすぐ泣くし、聖女ラルは傲慢。本当に聖女なのかと何回思ったことか…。タンクのブラッドはへっぴり腰。私は薬師としてこの4人のパーティーに入っているが、正直なところ、私が一番強いんじゃないかと思う。
旅の途中はもちろん野営をすることもある。その日、聖女ラルと言い争いとなった。
「嫌よ、不潔じゃない。宿はないの?」
パーティーは全員平民だったはず。何を勘違いしてご令嬢のような発言をしているんだ?
「はぁ、この辺に宿は全くありません。一番近い宿屋は、今朝出た宿屋じゃないのかなぁ?」
正直に言っているのに全く言う事を聞いてくれません。
「ちゃんとルート設定とかしてるの?無理に進もうとしてたりしてないわよね?」
まず、聖女であるあんたが野営を嫌がらなきゃいい。
「はぁ、そうですねぇ。いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも……聖女の力は使わないでワガママ放題。そんな貴女を置いていく事も可能です。チョットした怪我なら私が作ったポーションで間に合ってますから。貴女は不必要です!」
ついに言いたかった事を言った。苦節…パーティーを組んでからずっと!
「でもっ、魔王討伐には聖女の力が必要のはず!」
「証拠は?誰がそんなことを?確実な証拠もないのにそのような戯言を言うのはどうかと思いますが?」
「魔王は聖女の力で倒すことができるって絵本に書いてあるじゃない?」
「絵本?それが物証ですか?とんだお笑いですね。絵本に書いてあることが全てならば、子供はコウノトリが連れて来てくれるんですね?あ、キャベツ畑?」
さすがに聖女ラルの顔も怒りで真っ赤になった。耳まで真っ赤!
「いいわよ。後悔するんじゃないわよ?私はこのパーティーから抜けるわ。どこかにいる王子様と結婚するのよ!」
うーん、絵本の読み過ぎじゃないか?
頭がお花畑過ぎる。ちょっと面白い。あの愚王の息子なら皆揃ってバカ王子だが?腐っても王子だからOKなのか?私にはわからない。愚かな男に興味ないからかなぁ?
翌日、ロベルトにもブラッドにも賞賛された。「聖女の判定基準がわからない」と。確かに全くわからない。ラルは見目は確かにいいかもしれないが貧乳だったから、基準で胸の大きさというのはないだろう。司祭様が貧乳好きとかならありうるけど、ラルは性格にも難ありだし。あぁ!偉い人の前だと猫被ってたからなぁ。
今回パーティーを抜けたことを吹聴するにあたって、我々はどんなに悪者にされるんだろう?悪者が魔王討伐という重要任務を受け持つわけだか?
ほんとに聖女なんだろうか?この女?




