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異世界で魔法を極めたい  作者: 井上
4.少年期、二年目・春〜夏「ジン」
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53.これはひどい!

 第一回戦目は……お、館長いるじゃん。フード付きの黒と白を基調としたローブも前と変わらず。裾の刺繍も同じくだな。あれが正装的な? 相変わらずフードの中身は真っ黒で何も見えない。


 対戦相手は、館長と同じか少し高いくらいの身長かな。髪は短いブロンドヘアでちょっとクセがついている。着ているのは宮廷魔法士の服装だな。豪華だね〜。もしかして、あの魔法士が館長と名字同じやつかね? 名前はオー・ディングと言ったかな。


 推定オーは憎々しげに館長を見つめている。あー、そういや、宮廷魔法士と魔法館……というか、魔法研究所は仲悪いんだっけか。館長はそれに気づいてんだか気づいてないんだか、我関せずといった佇まいだ。顔が見えないからそのあたりの考察はかなりむずい。考えるだけ無駄だな、やめよ。


 他のブロックはそんな大したことないようなやつばっかだな。特進が出てくるのはもうちょっと後だし。


 この時間の対戦者の名前が読み上げられる。やはりあの宮廷魔法士はオー、館長の()弟だったらしい。


 戦闘が開始すると同時に各ブロックに「防壁ウォール」が……いや、ちょっと違うな。今張られてるのは、内側からの物の移動や光は通すがその他魔法やら音やら外からの物の移動は通さないっぽい。物に関しては来るもの絶拒去る者追わずってイメージだね。


 んー、防属性と……音属性も入ってるらしいな。風の気配も若干感じる。これは参考になる。ぜひ学ばせていただこう。名前はよくわからないから一旦「防壁ウォール亜種」としておく。誰が張ったのかも教えてほしいところだが、魔法から術者を逆探知するのは難しいんだよなあ。


 一年の頃の模擬戦は詠唱とか魔法陣とか、あとは今から発動するぜ! 発動したぜ! 的な素振りをしていたからわかったってだけだ。何も動作がなけりゃさすがの俺でもわからん。


 先にオーが館長に仕掛けた。地面が館長に迫る。「地槍アースピア」、地属性だな。館長はそれを氷で生成した壁で受け止める。と、同時にオーの眼前でフラッシュが焚かれた。


 氷と光属性持ちだったのか。氷と光ね……ローブの色となんか関係あんのかね? 水色は氷、白色は光って具合で。じゃあ黒と紫もなんかの属性に対応してんのか? じゃあ、館長四つ適正持ってるってことにならねーか? そうしたらかなり多い部類だな。それこそ天才だ。


 俺の場合は転生したときの特典で、まあ正直なところズルみたいなもんだから、実質最多は館長かも。


 オーはフラッシュで目がくらんだようで、しばらく身動きをしなかった。それは館長も同様。なんかアクション起こしたほうが良いのでは? と思ったが、よくよーく感じたら、館長がいるフィールド内の音になんらかの術式が組まれていた。ははーん、俺の「耳聡イヤードラム」と似たような魔法か。


 「耳聡イヤードラム」を使えば、目が見えなくても位置を補足できるからな。それを知って館長は動かなかったわけだな。二人は兄弟っぽいし、たぶん相手の手札とかわかってるんだろうな。


 ……うん? まて、館長、じりじり後ずさりしてないか? ほとんど音がならないほど静かに。そのまま行ったら場外に……。


「Cブロック、ジェイ・ディング場外! オー・ディングの勝利です!」


 あ。場外。館長の負けだ。これわざと負けたな。なんかもうさっさと帰ろうとしてるし、これは相手のために勝ちを譲ったというより、はやく勝負を終わらせるために負けた、って具合だろう。


 クソア─キィィイ!!! とオーの声があたりに響きわたる。その後もいろいろと館長に対して文句を言っていたが館長はフル無視。ひどい。にしても館長のほうが上だったのか。


 ちなみに、アとキの間の音はよく聞き取れなかったので結局館長の性別はわからずじまいだ。興味はないといやあないが、こうもわからないと気になってきてしまう。人の性か……。

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