43.朝の挨拶は大切だね。
昨日、ジンが転生者だと判明した。
いやー、ほんとビックリ。ジンが帰ったあと実はしばらく放心していた。衝撃的なことって時間差でくるよな。
学校は朝の八時から始まる。俺は大体ギリギリに教室に入る。大体五分前くらいだな。近くに寮があるからこそ出来る芸当だ。いやー、それにしても眠い。昨日はちゃんと早く寝たんだけどなー。普段の睡眠不足がたたったか。
教室に入る。始業時間五分前くらい。いつも通りだね。ジンは相変わらず人に囲まれている。まだ来てから一週間も経ってないしな。聞きたいことも色々あるんだろう。
俺の席は左上、角席だ。そしてジンの席は真ん中。何が言いたいかっていうと、俺が登校すればジンに丸わかりってことだ。
俺が席に座ると後ろの方でちょっとざわめきが起き、ジンがこっちに来てこう言った。
「おはよう!」
これなんてラブコメ?
シチュエーションだけ考えたらマンガとかでしか有り得んだろこれ。相手男だし中身も多分いい歳いってるだろうけど。
「おはよう」
あいさつを返したはいいもののここからどうすればいいんだ。アンらの目線も気になる。なんであいつがって思うよな。俺もそう思ってる……。
「昨日は助かった! 突然押しかけたのにも関わらず……おまけにレシピも……」
「気にすんなよそのくらい」
むしろこっちも剣属性手に入れられたし助かった。レシピは俺が食べたくて再現しただけだしな。
しばらく色々雑談をした後、朝のチャイムが鳴りアンが座ってーと促す声が聞こえジンも自分の席に戻って行った。
俺は一息ついて、気がついてしまった。
……今世でこんなに話したの、親以外で初めてだな……と。




