40.特待生、襲来!
「今日から一ヶ月間、普通クラスと特進クラスの絆を深めようってことで、特進クラスのほうから特待生が来る。ジン、入ってくれ」
特待生ってのは、剣や魔法の実力によって本来貴族だとかのためのクラスである特進クラスに入ることのできた猛者のことだ。
ついに来たかー、時間が飛ぶように過ぎ去ったぜ。嫌な予感しかしねぇよー。貴族のほうじゃなかったってのは救いだろうか。いやでも特待生とかめっちゃ傲慢そうじゃん。俺? 俺は興味ないだけだからセーフセーフ。
皆は特進クラスのやつに興味しんしんである。俺も一応横目に確認しておく。
現れたのは、ブロンドの髪に澄んだ青色の瞳を持った、俺よりすこしばかり背の高い男子である。
うわ、イケメン。めっちゃモテそう。特待生だし特に。
「ご紹介いただいた、特進クラス特待生、ジン・スワロと申す! 同じ学園の学友として、ぜひとも仲良くしたいと思っている。一ヶ月間よろしく頼む!」
「自己紹介ありがとう。知ってるかもしれないが、ジンは今のところ唯一の剣属性の使い手だ。参考になる話が聞けると思うぞ。じゃ、席はアンの隣に行ってくれ」
「承知した!」
なんかキャラ濃いのが来たなあ。
ってまて聞き逃せないことをおっしゃりましたね、オリバー先生。
剣属性の使い手だって?
俺がどんなに頑張っても術式を得られなかったあの?
使い手ってことは、そりゃその属性の魔法を扱えるってわけだ。正直、めっちゃ聞きに行きたい。聞きに行きたいが、今クラスの殆どがやつに電灯に群がる虫のごとくよってたかっているため近寄れない。さすがにあの中突っ切る勇気はねえわ〜。
にしても人気者だなあジンとやら。ちょっと、どんな会話してんのか聞いてみるか。「耳聰」発動!
「私はアン・フェリア。このクラスの委員長をつとめているわ。よろしくね!」
「僕はベル、ベル・アンダーだよ。これから一週間仲良くしようね」
「アン殿、ベル殿、よろしく頼む!」
ふむふむ。まずこのクラスのツートップが挨拶か。当然だな。
うーん、大した会話はしていないな。やっぱ剣属性に関する質問をばしばし浴びせてるが、ジン本人もよくわかっていないのか、「魔法の術式が脳内にふと浮かんだのだ!」としか説明せん。なんも参考にならねー。いくつか実際に使ってみてとねだる声もあるが、ジンは教室内だからと拒否。
硬派だねー。俺とは合わなそうだな。え、剣属性習得するためにはこいつに話しかけにゃならんの? だるい……。ワンチャン魔法館とかにおいてないかな? なさそうだよな流石に。あったとしても貴重な資料だから見せてくれないだろうな〜。くそう。
「おーい、次は移動だぞー」
オリバー先生が声をかける。
そうだ、確か理科の実験だかをやるんだったな。だりー。
館長「ぶえっきしっ」
職員「うわ汚い」




