24.やばいかも。
魔道具エリアは魔道具の仕組みやどんなものがあるかってのが展示されていた。もっとも、俺自身は今のところ魔道具にはそこまで興味はないから流し見程度だけどな。
魔道具エリアの中央の吹き抜けにはリフレクションオーブと呼ばれるオーブが展示されている。リフレクションオーブは天井から吊り下げられているクソでかい透明な珠だ。
なんでリフレクションなんて名前がついているのか。それは、オーブと連動している、二階に設置されている魔道具に触れた人の適性属性に合わせた映像が投写されるかららしい。この魔道具は吹き抜けの柵に面するように置かれていて、柵から二メートルくらいは床から一段上がっている。
この技術はここ四、五年で出来たようだ。だから、俺が教会で検査してた頃はまだ無かったってことだな。ま、やっぱり教会からは忌術みたいに扱われてるっぽい。
このオーブ、どうやらここの館長が作った物らしく、展示すると共に実験のデータも取ってるとか。実際に俺らも使ってみる事にした。
だが、俺は使えない。理由は分かりきっている。俺が適性ほぼ全部持ってんのがバレるからだよ! バレたらどんな扱いされるか……考えるだけで恐ろしいぜ。
魔道具チームの引率をしているのはオリバー先生ではなくイヴ先生だ。白髪の女教師である。
俺はリフレクションオーブに夢中になっているクラスメイト達から一歩引いた位置に突っ立っていた。イヴ先生も、近くに立っている。
「あれ、ディートはやらないのか?」
「俺はいいかなって……」
「いやいや、やってみろよ。面白いぞ」
イヴ先生はそう言って俺をリフレクションオーブの方に行かせようとする。俺はもちろん断固として動かない。イヴ先生は「なるほど、たしかに何を考えているか分からない」なんて呟いている。誰から聞いたんだその評価は、オリバー先生か?
リフレクションオーブは炎や水、風に光や心、さまざまな映像を映し出す。見てるだけでも楽しいなこれ。
「資料通りまーす、どいてくださーい」
職員が台車を押しながらそう叫ぶ。俺がいた位置はちょっと邪魔になってたので俺は移動した。そのとき、不注意から段差に引っかかって転びかけてしまった、慌ててバランスをとったので転ぶことは無かったが、正直それより最悪な事が起きちまった。
魔道具に間違って触れちまった。
……やっべ。




