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異世界で魔法を極めたい  作者: 井上
0.幼年期、0〜12年
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0.俺、赤ちゃんになってんじゃん。

 目を開ける。


 おはよう、今日も朝が……ん?


 なんか視界がボヤけてる、っていうか見えない。なんだこれ。目玉を動かしても瞬きをしても変わらない。


 目を擦ろうとしても、触覚が曖昧で擦れたのかもよく分からないし、思い通りに動かない。耳は機能してくれていて、おかげで周りからはくすくすと笑い声が聞こえる。


 俺の事馬鹿にしてるのか? クソっ、こっちは混乱してるってのに……。


 体を起こそうとしても今の体はふにゃんふにゃんで起き上がれない。何だこれホントに?


 なんか原因あるかな。俺はこの状況に陥った記憶を掘り返そうとした。掘り返そうとした瞬間、脳裏にある景色が浮かぶ。


 ……あ、そうだ。俺、死んだんだった。


 えーと、死因は……そうそう、暴走したトラックに突撃されて確か即死だったはず。死体がなかなかグロかった記憶がある。


 なんでこんなこと知ってんのかっていうと、死んでからしばらく、幽霊ってやつになっていろいろ見てたからだ。そんでしばらく経ったらふっ、と意識が消えて、そして今に至る。


 幽霊だった時の記憶ほとんどないがな。


 そんで、今の俺は赤ちゃんか。道理で体の自由がきかないわけですわ。


 しかも、かすかながら聞こえてくる言葉はどう考えても日本語じゃない! 俺が知らない言語の可能性が高そうだが……だんだんと明瞭になってきた視界に移る調度品などは中世ヨーロッパを彷彿とさせる、ともかく現代では使われていないようなものばかりで……。


 ……これって、もしかして異世界転生というやつでは?


 俺自身は読んだことはないが、SNSでよく流れてくるのでその概要はなんとなく知っている。たいてい、主人公が何らかの理由で亡くなったりして異世界、それも魔法なんかがある世界に転生してなんやかんやするみたいな。


 え、神様的な存在から説明があるもんじゃないのか? こういうのって。


 ……あー、俺、これからどうすりゃいいんだ……。

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