同窓会
「やっぱり、男って精神面で女性より幼いのよ。
いい大人になってもお母さん、お母さんだものね。」
「私達の意見が一致していても、お母さんのツルの一声で考えがコロリと変わるのよね。」
「それ、あるあるだよね。
いつまでもママの言う通りってか。」
「男は、環境で変わる事が出来ないんじゃない?
女は、子供生まれたら自然と母親になるじゃない。でも男は、なかなか変われないのよね。
そこのところを上手く父親らしく育てないとダメかな。」
「それって女房の役目かぁ?」
そんな女子トークは、すぐ盛り上げる。
「おっ。おまえ、離婚したってか。なんであんなヤツと一緒になったんだよ。すみれは、俺みたいな男が幸せにできんるんだよ。」
いきなりズケズケと会話に割り込んで来たのは、かつてモテ男君。
あんなに女子にモテたのに、あんなにバレンタインにチョコレート貰ったのに、いまだに独身の彼。
今日は、かつての同級生達が集まり、賑やかに盛り上がっている。すみれは、親友の友美に半ば強引に誘われ出席した。
「大丈夫だよ。すみれのダンナは、来ないよ。マコトってこう言うの嫌いじゃん。」
幹事をしていて出欠をみているから、正しい情報だった。
同級生同士の結婚も離婚もこんな時は、参加し辛いものだった。
まぁモテ男君みたいなのがいたとしても、同級生に会ってのおしゃべりは、楽しい。
あんなに大人しそうに見えた女性が、子供三人抱え逞しく看護師になっていた。
沢山おしゃべりして、大笑いして、中学生気分に戻れた。
楽しいひととき。
中学生の時は、こんな大人になると思っていなかった。シングルになると思っていなかった。大人になって再会して、気軽におしゃべりすると思っていなかった。
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