お義姉さん 2
「なんでこんなにも嫌われたのでしょう。」
すみれは、先程からこの台詞を何度も繰り返しお義姉さん言っている。
「マコトは、なんて言ってるの?」
「『オマエさえいなければオレは、幸せだ』って。
『子供達は、オレがおふくろと育てるから、オマエは、いらない。』って怒鳴られました。
大きな声で言われると、私は、上手く自分の気持ちが言えなくて。」
「そうね。怒鳴られたら、話し合いは、出来ないわね。
弟は、マザコンね。
産んだすみれさんと育てないでどうするつもりかしら。」
お義姉さんに泣きついても、夫の態度が、変わる事など期待できないとすみれは、承知していた。それでも聞いてほしくて電話をした。
「私は、気が利かないかも知れないけど、私は、私なりに一生懸命やってきたんです。
子供達の行事は、行かないと言うのも聞き入れたし、夕飯のおかずも7品以上も努力したし。」
だんだん気持ちが、高ぶってしまった。
深呼吸をしてから、
「それから、旅行ですが、私と長男は、行かれないんです。何かとお義姉さんにご迷惑かけるかと思いますが、よろしくお願いします。」
「あら、行かれないの?」
「マコトさんには、『たかがパートだろ』って言われましたが、今からシフト替えて貰う訳にいかないし、長男も夏休みゼミ申し込んだところなんです。」
「あら。」
「急に言われても。」
「えっ。」
「今朝。」
「そんな。」
「『勝手にしろ! 行かない方が安くあがるしな。』って。」
たとえこのお義姉さんが夫をたしなめても夫は、変わらないだろう。かえって私に怒りをぶつけるでだろうと、すみれは、想像できた。
「やっぱり、お義姉さんの言われた通り、離婚した方がいいと思います。」
「えっ。」
「やっぱり、お義姉さんの言う通りだと思います。」
「そんな。
そんなに。
・・・
マコトにどうしてほしい?」
「そうですね。
かつての、優しかったマコトに戻ってくれたらなぁ
って思いますけどね。」
そして、何日もすみれは、目を赤くして暮らした。
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