女子会 4 さくら
「さくらってOL経験ないんだっけ?
仕事面白いと思ったりしなかった?」
「そうね。自分じゃ結構働いていると思っ ていたけれど、言われたことやってただけね。
その点、今は、アレンジメントを教える事になると必死よね。」
さくらは、勤め始めてすぐ恋人が出来、よく彼の話をしていた。親に内緒で婚前旅行も何度もしてそのたびにすみれと行った事になっていた。
若い頃のさくらをすみれは、思い出していた。
「親が心配するから、すみれと行くって言ってあるの。」
心配じゃなくて、反対するからだった。
そしてその間、さくらの親に会わないかびくびく過ごすすみれだった。
さくらは、必ずお土産のお菓子と共にのろけ話をしてくれた。
「楽しかった、ありがとう。お土産ね。
今回、ディズニーランドに連れてってもらったの。
ほらミッキーとも一緒に写真撮ったのよ。」とすみれにニコニコ笑顔の写真を見せてくれた。
「そして、やっと彼がプロポーズしてくれたの。お付き合い始めて半年よ。」
結婚の約束無しでお泊まりしてたのか?そう言うタイプだったのかとすみれは、内心驚きながらも
「さくら、おめでとう。式はいつ?私の事呼んでくれる?」など聞いみた。
さくらは、
「私は、満員電車に押し込められて1時間半だったでしょ。帰りも5時に仕事終えても家に着くと7時ぐらいになって、あの頃は、まだ週休1日だったからへとへとだった。
デートもなかなか出来なかったわ。
だから、仕事に欲がでるとかは、経験しなかったわね。」
と当時を思い出しながらの話す。
「さくらって何年勤めたの?」とかえでが聞くと、
「1年4か月。
ボーナスもらってその秋に式挙げて、翌年春に長女出産。 早い?」
「できちゃった婚!」と一人が言うと
「今は、おめでた婚って言うんだよ。」
「さくらの時は、『できちゃっ婚』でしょ。」
あの頃のさくらは、誰よりも早く結婚し、出産し、幸せいっぱいに見えた。
専業主婦で高収入の優しいダンナと子供達。羨ましく思っていた。
「私は、看護婦になったの。今は、看護師と呼ぶけどね。大好きな従姉妹が、入院した時に看護婦さんに憧れたのよ。
一生懸命勉強して、大学病院勤務をしていたの。仕事は、緊張の連続だったけれどやり甲斐が、あってね。」とかえでが話し出した。
「あの頃の事だから、女は、30近くなると周りが心配してお見合い写真を沢山持って来てくれてさぁ。医療機関メーカーの人と結婚したんだ。優しいし、私の仕事を理解してくれてほんと助かった。
自由に好きなだけ仕事してたわ。
まぁすれ違い夫婦だよね。
でも文句言わない人だったから、それでいいと考えていたの。子供も出来なかったしね。」
「かえでって兄弟いたっけ?」
「一人っ子。
主人、子供欲しかったと言ってたわ。
実は、私流産したのよ。
2回ね。」
「つらかったね。」
「まぁね。でも私には、責任ある仕事があるから、いつまでも泣いていられないじゃん。
それから少しすると親の介護が始まってね。 自宅と実家と夜勤と。忙しい日々だったのよ。」
かえでは、懐かしそうな顔で話し出した。0
前回投稿から、すっかり日が経ち失礼しました。
次回も来月です。




