第一戦闘行動 アタマピンクの恋模様
〜ピンクの場合 其のイ〜
ごおぉぉぉぉぉぉぉぉぁぉぉッ
きゅいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんッ
「ちょっと、何アレ?超ウケるんですけど!アレって本物の金?ねぇ、アタシにちょうだいッ!」
「なッ!?なんだ……アレは……」
もうコレ欲しい!超欲しいッ!だって金だよ?ゴールドだよ?空飛ぶ金塊だよ?ってか、これって誰のモノなんだろ?突然城の中庭に降りたんだけど、こうなったら拾ったモン勝ちよね?
まぁ、チッカさんは「見た事がない」って顔してるから、どう見たってアタシが唾付けたらアタシのモノよね?
「こりゃ、止めんかッ!ワシのボディに唾を付けるなッ」
「えっ?金塊が喋った?マジウケるんですけど!でも唾付けたから、アタシのモノ確定!」
「それは無理というモノだ。——迎えに来たぞ、ピンク」
「えっ?ブラッ……ク?白馬の王子様じゃなくて、金塊飛行機の王子様!超お金持ち!もう好きッ!ねぇシよ?今すぐシよ?金塊バックにアタシを突いて!」
イケメンな上に金塊飛行機まで持ってるなんて、ブラックって超最高!こうなったらどんな手を使ってでも、アタシのモノにするっきゃないわよね!
アタシのナイスバディの魅力を堪能してもらって、メロメロにしなくっちゃ!
「こんなにも早く帰って来るとは予想だにしていなかったぞ、ブラック殿」
「蟲族の王の居場所が分かった。だから一刻も早くと思ってな」
「何っ?それは真かッ!」
「ねぇ、ブラックぅ。そんな事より、早くシようよ〜。アタシ……ガマン出来なくなっちゃうぅ」
なんで、ブラックって焦らしプレイが好きなんだろ?今なら誰が周りにいたって関係無く絶頂出来るってゆーか、羞恥プレイでも露出プレイでも何でも来いッ!って感じなんですけどぉ?
ってかてか、見られながらプレイするのも、最高にハイな今ならオールオッケーって感じ。だから、ブラックに早く挿れて欲しいんだけど、ブラックはチッカさんとの話しに夢中……。
「——分かった。ならば、早々に本懐を遂げられる事を祈っている。余達も準備が出来次第、その地へと向かう事にしよう」
「チッカ殿、話しが早くて助かる。それではピンクを暫く借りて行く。ほら、ピンク行くぞッ」
「えっ?イクの?まだ挿れてもらってないよ?アタシはブラックに見られただけで今にもイっちゃいそうだけど……」
ぐいッ
急にブラックがアタシの手を握り、自分の方へ引き寄せてくれた。
とぅんく
アタシのナイスバディな胸は張り裂けそうなくらいに鼓動が速くなって、それで……。
「ブラック……やっぱり見られながらするのって恥ずかしい?」
「何を言ってるんだ?」
「金塊飛行機の中で、これからするんでしょ?アタシ、もうブラックになら全てを捧げてもいい。だから、いっぱいシよ?」
「ブラック、ワシの中でイチャつくのも、まぐわるのも止めてもらえんかのぉ?」
「はぁ?ゴールド……お前まで何を言ってるんだ?」
こうしてアタシはブラックと一緒に金塊飛行機の中に入って行った。なんか聞き慣れない声が聞こえた気がするけど、既にスイッチが入ったアタシには障害なんて、もう何も無い。
〜ブルーの場合 其のイ〜
「随分と仰々しい登場ですね、ブラック様」
「はぁ?ナニコノオンナ、ブラックに様付けとか、ブラックはアタシのモノなんだから近付かないでもらえる?シッシッ!」
「ギョリ殿、コイツの事は気にしないでもらえるか?野良犬か何かだとでも思ってくれればいい」
「野良……犬?あぁん、ブラック!そんなに獣姦プレイがしたかったのね?それならアタシ、頑張ってメス犬になるッ!わおぉぉおん」
「ブラック様……随分と変わったお仲間もいらしたのですね……」
「言わないでくれるか?悲しくなる」
こうして「スの国」に再び降り立ったブラックと、ギョリのスタイルと美貌に敵意剥き出しのピンクは、何やら不可解な表情のギョリの案内の元でブルーのいる離宮へと向かった。
「久し振りだな、ブルー。いや、今は怠惰か?」
「どっちでもいいよブラック。——でもピンクはピンクのままなんだね」
「ブラック、アレってブルーよね?そのピグモンとかスペルンとかってナニ?その前に、ブルーってこんな陰キャ……だったかしら?ってかアタシ、ブルーと話した記憶が全然無いわ」
ブルーはこの時、ブルーでは無い。それを知っているのはブラックとギョリの二人。ピンクはその事実を知らないが、ピンク自身が“悪の因子”を知らないのだから無理はない。
「ギョリ殿、ブルーと一緒に来てくれると思っても良いのか?」
「ブルーをこの状態に出来るのはわたくしだけ。行かなければならないでしょう?それに最初からあの空飛ぶ変なモノに乗せて頂けると思ってますけど、違いましたか?」
「ブラック!!アタシと言うものがありながら、こんな女を口説くの?アタシは、アタシより可愛くない女でも、ブラックが抱きたいなら別に構わない。でもッ!アタシよりスタイルがいいとか、顔がキレイな女は認めないッ!ダメゼッタイ!」
「ピンク……いい加減に黙っててくれないか?話しがややこしくなる」
「わぉぉぉん」
「あはは。ピンクはこっちに来ても、色欲に引っ張られ過ぎててウケる。まぁ、本性は違うのにね」
ギョリはブルーを離宮から解き放ち、四人は離宮から出てゴールドに乗り込んで行った。ギョリがこの国から旅立つ事の懸念材料は幾つかあったが、ギョリはその懸念を払拭する策をクジに託していた。
こうしてゴールドは次なる目的地に向け、轟音をかき鳴らして砂漠を後にしたのである。
ブラック、ピンク、ブルーの三人はコックピットに座り、悠々自適な空の旅……とは行かなかった。
ブラックの元にはピンクがベッタリと寄り添うようにブラックの上に座っていて、時折起こる振動で喘ぎ声を上げている。ブルーが気怠そうにその様子を眺めていれば、ピンクは「ブルーチェリーが覗いてる」とブラックに申し立て、ブラックは呆れる事しか出来なかったからだ。
そして初のジャスティスファイブ以外の搭乗員となったギョリは幾つかある要救護者用の部屋にいた——
「なかなか快適ですね。空を飛ぶと言うのは、もっとスリリングかと思っていましたが」
「ワシの中にいる分には安全ぢゃ。安心安全設計だから、墜ちる事は無いし、例え墜ちても中にいる者達の安全は保証されとる。だが、余計な手を加えようもんなら、その範疇ではないがのぉ」
「おや?わたくしがそのような事をするとでも?」
「ワシはお嬢ちゃんがそんな事をするとは、一言も言っておらんがの?」
「ふふふ。ブラック様といい、ゴールド様といい、なかなか言が立ちますね。ブルーとは大違いです」
「ああ、そおぢゃ。お嬢ちゃんの今いる部屋の奥には行ったらアカンぞい。もしも入ればお嬢ちゃんであっても喰われっちまうぞい」
「わたくしを食べる?それはその……イヤラシイ意味で言ってますか?」
「ほぉ?お嬢ちゃんもピンクが伝染っちまったかのぉ?だが、違うわい。文字通り「食べられる」ぢゃ。ワシの中の安心安全設計であっても、その点だけは保証し兼ねるのでな、ウロウロ出歩かんコトぢゃな」
ギョリは一段と興味を持った。だが、ブラック同様にゴールドの腹黒さが分かった以上、これは罠だと直感していた。更に付け加えれば、自分の思念がブルーと同等の違和感を自分の後ろの部屋から感じ取っていたので、従う以外の選択肢は見付けられなかったのである。




