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起源について

 古い農業に関してで、重要な場所でレバントとアナトリア、メソポタミアがある。レバントは農耕起源の場所。アナトリア発展場所。んでメソポタミアが灌漑農業が発展した場所になる。ただこれちょっと違うらしい。レバントは単に古いだけで、レバントの農業が必ずしもすべての統一した起源とはいえないって点。


 それと言うのもそれぞれの土地にあった作物が選ばれていて、そのせいで起源が良く分からないらしい。その典型がイランとトルコになる。アナトリアの農業はヨーロッパの拡散には重要だけど、シルクロード側の中央アジアの拡散はむしろイランじゃないか?と民族の遺伝的な関係で述べられてる。ならR1Aかとなってくる。


 いやそれも分からない。ハプロと遺伝子が違うのは、核遺伝子全部でこういった調査は行う。古代でmtDNAが多いのは単に核DNAが取れなかっただけに過ぎないのが多い。R1Aとは限らない。それと言うのもザクロスって地方が農業起源で有名だけど、この時代ってR1Aの移動とずれる。かなり前になる。


 ハプログループで統一してやりたいが無理だと思ったのでDNAって広く使って系統分析なども入れることにした意味がここで出るわけだけど。分かりにくいのは確か。イランと言うとR1Aの拡散になるけど、時代がずれてる。当時R1Aが多いなら因果が逆転してしまう。特にR1Aが何故モンゴル高原やバイカル湖まで行ってるか?と言うと、R1Bに較べてやや北に位置するから。だからこの付近のR1Aの移動は南下になる。


 R1Aの活動範囲なんてものじゃない。この時代にR1Aがごろごろいるのは考えにくい。ただR1Bはいる。黒海に数多く居て、R1BはR1Aの南方の住み分けタイプだから。O2とO1の関係と全く同じ。


 核DNA最強かと言えば欠点が無くも無い。詳しいのは原理を知らないと無理だが、方向が分からないらしい。東から西に来たのか?または西から東に来たのか?のベクトルの向きが分からないらしい。Y染色体mtDNAがこれに向いてるのは、時間的な系統分岐をさがるためのものだからになる。


 この場合明らかに方向が分かってるので問題は無いんだけど。私が取り組んでる北方ルートとかの問題だとかなり問題があると思う。同様の遺伝子を持つ集団の流れを多分探るだけなんだろう。変異の系統図をつくるものじゃないないんだろう。


 アナトリアの欧州起源とされる遺伝子が、ザクロスは異なっていたらしい。これをハプロを絡めてやると分かりやすいのだが、書いてくれることがほとんど無い。専門家はむしろすでに特定されてる核DNAでやるので、そっちの方が分かりやすいのだろう。


 ただこれでレバントの拡散が否定されたのとは違うと思う。先ほど書いたようにその土地に適した地元の野生種が選択された可能性がある。かなり早い段階に一気に栽培作物が生まれた理由がこれで分かった。技術移転があったかは?分からないけど、とにかくその土地に適した栽培が始まったので、地域ごとに生まれた作物によって一気に出揃う形になる。


 わかりやすいのがもろこしだが、これは年代が遅い。日本を基準に考えると大半揃ってる。だが世界基準だとBC3000年は遅い。多分焼畑雑穀がアフリカを進む時栽培化されたもので同時多発的なほかの物とは違うと思う。でもこういった最新の情報は中国起源説を後押しするものだとは思う。


 ただこの場合、近い地域なので植生が似通ってるのが大きい。中国のキビの場合、距離がありすぎて、別の起源地からその土地の人から運ばれてきたとしか思えないから。それに関しては欧州はその立場になる。アナトリアのみなら多分Gになる。これ下位系統を調べると、印欧語とともになったGを排除できる可能性もある。


 この研究とは違うが、ハプロの研究でGの下位系統を細かく書いた話もある。ただG以外となると良く分からない。良く言われるのがR1Bなのだが、これアナトリアで割合があがったのはヒッタイトからになる。欧州のR1Bは基本R1Aの僅かな先行に過ぎない。ただこのアナトリア農業の伝播にはこの地域R1Bも居た可能性が凄く高い。


 核DNAとY染色体の違いはR1BもGも居たかも?とやってるとキリが無い。それより、アナトリア起源特有の核DNAの変異を持った集団を特定しようとなる。Gはほぼ確定してて、有名なアナトリアハプロだが、問題はR1Bになる。これはあの付近に多いって漠然としたもので、そもそもR1Aの南のコーカサス地方ってこのあたりと隣接してて、多いに決まってる。古代から居たのか?最近ちょっと広げたのか?この辺り分からないし、そもそも古代にアフリカを突き進んだ系統はこのハプロになる。


 この系統はレバントとされる。Y染色体はここらが弱い。アナトリア、コーカサスのR1Bと何が違うんだ?となる。下位系統を調べれば分かるのかもしれないが、正直なんとも。R1b1a2、一応これが特定されてる。確かにちょっと外れた感じはある。この先祖がレバントに多かったのならそういう事なんだろう。


 アナトリアからの移住より、レバントへの移住と、E1b1b、これがまず中東に進んだE系になる。元々E系は中東に居たけど、一度はアフリカに戻っている。それが縄文人の祖先と別れたE系になる。これは一端アフリカに戻ってからまた中東に出てきた系統。さらにここからR1Bと一緒に出戻ったとなる。でもどりとしてE1b1b1a1b1これがかかれてますが、他にも居たんじゃないか?とは思います。


 例えばE1b1b1a1c2a、カメルーンにR1Bの影に隠れているこの系統ですが、先祖が中東です。かつ、言語もR1Bが多いチャド語。周りの国のE系とは明らかに違う系統。そこからレバントに居た可能性があります。元の系統とは変異しててもう分かりません。でも先祖系統は明らかに中東です。


 でもどりの根拠としては、欧州に多い点です。レバントから欧州へも広がったとすると、必然的にレバントに多かったのはこの系統じゃないか?となります。ただ農業の拡散だったのか?でR1Bほど確かじゃないです。それと言うのも欧州へはアナトリア組のG系が有名で、レバント組があったのか?分かりません。


 単純に中東に拡散したE系の一部が欧州にも行った程度の可能性も十分にあります。レバントから農業を基盤に広がったってほどの話じゃ無いです。アナトリア学説は、印欧語の2大ルーツとして研究されたため、そのためデータの豊富さが違います。農業による言語拡散と、戦闘的遊牧民による言語拡散と2つに別れています。


 欧州においてはマイナーハプロであるE系とはありふれた話としてのデータの密度が全く違います。日本人の目に触れる程度にはですけどね。本場ではかなり研究されてるのかもしれません。


 さてさて、中国に何が来たか?んまー分かりません。そもそもR1AとR1Bの区別すら付かない。E、Gに関しては、多分回族。しかも下位系統まで判別したら全く別じゃないかと。ザクロスの農業って何か?と言うと小麦。小麦発祥の地だから。候補としてはレバントよりザクロスになる。


 だがこれは欠点がある。開始時期が遅い。そもそもレバントでも小麦は栽培されている。ただ、雑穀のその他の扱いで、小麦栽培としてはザクロスの方が発展していたようだ。それで小麦の発祥の地としてこっちが上げられる。おそらく品種もあるのだろう。これに関しては栽培と野生種の問題があるようだ。栽培種はDNA調査でアナトリアじゃないか?との説がある。尤も確定ってほどじゃない。所謂常識になる。


 野生種コミならかなり古くから小麦が出土していてかなり起源を絞るのが難しい。私も何度もアナトリア起源については読んだので、この辺り考古学と遺伝学のいつもの争いかな?と言うのが有る。単一起源、多元起源はとにかくすぐにはまとまらない。そもそもはキビのそれが今回のテーマなので。


 気になるのは、キビの栽培化がもし中央アジアならそれを行ったのは誰か?についてで、そのため中東の農業をしる必要があったのが大きい。小麦が伝わらなかった問題は、どうも今のパン小麦が生まれたのはかなり後らしくて、グルテンフリーで有名な1,2粒小麦の栽培化の話しらしい。おそらく中国にはパン小麦が直接伝わったと見ている。


 そうなるとなおさらキビの中央アジア起源説が信憑性が増す。小麦が伝わらなかったのが疑問だったが、私達が小麦と読んでる普通の小麦まであまり魅力的なものではなかった可能性がある。小麦の伝播は取りあえず無視して良さそうだ。。


 アフガン、インド北西と言うとR1Aになる。だがこの時期R1Aが世界中に農業を拡散させたと言うハプロの話は無い。難しいのは、その後の印欧語族の移動によって、インド北西パキスタンも、アフガンにR1Aが溢れてる点。その点レバントのR1Bも困ったものだ。あれはアフリカへの移動で分かるだけで、欧州のグループは多分G以外良く分かって無いと思う。普通核DNAで調査すると思うから。


 その後の印欧語族の拡散とこの拡散は違う。意味が違う。R1Aの拡散に先行する形でR1Bが拡散するが、インド方面は無かったと思う。この点R1Bは違ってる。R1Bはそもそも南方に住んでいたので、アフガン方面の中央アジアには早くから広がっていて、後から拡散したR1Aと違う。R1Aに先行する形としてはこの方面は例外的だと見てる。


 中央アジアの南部がR1Bでさらに南部にいったインドには少ない。その上の北部の特にカザフには分布が薄いように感じられる。そしてその上のシベリア方面にはR1Aと同様に分布してる。この点についてはバイカル湖近くのパジリク遺跡とその近くの祖先の文化のせいだろうと見ている。


 R1Aが勢力範囲外だった南方進出に対して最初から居た南方にはあまり移動してないと言う感じになる。これは多分同じR1BでもR1Aに先行した印欧語族として文化圏が違うと見てる。古い分布がわからないが、このグループがキビの栽培化のグループとして一番あ怪しい。


 起源地に関しては、もう少し上も考えられていて、ひょっとしたら西方の伝播ではなくて、N系がちょっと遠出してみた程度の可能性もある。この辺り中央アジアのステップ地帯という漠然としたもので、南北について具体的な明記が無い説も多い。アフガンインド北西部と、カザフのステップでは位置的なものが全く違うし、何より山脈の問題がものすごく大きい。


 この辺り中央アジアステップ地帯ってって言葉で片付けてしまってる話が多くてかなり問題だ。調べてみるとアフガンに偏ってる。それと言うのも栽培種の元になった野生種が固まってるのが、ここらと、インドに向けての北西部になるから。パキスタンは分からない。これはちょっと偏ってるな。原始的であるって点が特徴的で、2つの説があるが、常識になってるのは、皆がここを指すから。多分この野生種のせいだと思う。


 これはカザフ辺りは苦しいと思う。位置的には山を挟んでパキスタンインド側と山の北側のアフガンと言う形になる。北側は確かにウズベクやトルメキスタンに繋がっていて、こちらへの広がりならカザフまですぐだと思うが、中央アジア広すぎる。これはカザフとは地域が違う。騎馬遊牧民なら同じステップと言う言葉で片付くかもしれないが、ここから焼畑農業でステップロードでいくというのがちと想像できない。


 ただ興味深いのは、粟もこの近くに野生種がある。粟とキビは同様の場所で栽培化された可能性は高い。ただし粟は単一起源説が弱い。それでも何故中国は粟とキビから始まったのか?は確かに怪しい。仮にここが起源地としてどんなルートで中国に伝わったのか?あまりにもミステリーだとしか言えない。ただ粟に関しても中国起源に疑惑が深まったのは確か。


 ついでに余談として、このキビ日本には欧州中国どっちのタイプも揃ってる。それは縄文時代に東北に入ってきたキビが欧州型だから。これ以前から言われてるけど、日本海側にはシベリアルートと言う独特のルートが合って、ここから突然中央アジア起源のものが飛んでくる。たまにそういった歴史ミステリーを出してくれるルート。


 これはハプロに関しても様々な事を残している。ただし、日本のモンゴルと似たHLAハプロは、多分この日本海側ルートじゃない。船を使うので、余程の事が無いと、騎馬民族系の人達との交流は無い。縄文弥生の日本人が沿岸部と交易してるケースと、あちら側で一端物だけ止まって、向こうの漁労を行う民族によって異動するケースになる。


 この場合後の時代だとC2Bだけど、昔ならN系のみだけで良い。おそらくこれが、東北日本海側のN系の多さの秘密だと思ってるから。みしはせと言う集団が過去日本に来ていて、アイヌ民族の弥生人みたいな人達になる。所謂オホーツク人。この集団C2B。後の時代だから。それよりも、場所の問題だと思う。場所的に北過ぎる。


 シベリアルートの話しはもっと前の話し。突然何故こんな中央アジアの物が?この疑問が大体これが原因になる。ステップロードの最北の東に続く道がこれになる。ステップロードはバイカル湖の上付近を通るシベリアルートが有る。パジリク遺跡やアルタイ地域がこれにあたる。アルタイ山脈とアルタイ地域は違う。後者はロシアの自治区。おそらくここから欧州のキビが入ってきてると思われる。それによって日本だけが東西に別れたキビが両方とも栽培されてる国になってる。


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