転入?親に言われただけ何だけど
俺の名前は森宮四葉。今日からここ黒雅高等学校に
通うことになった。両親から「ここにお前の力の答えがある」とか
言われたけど、イマイチ分かんねぇ・・・とりあえず行ってみるか!
1ーD・・・1ーD・・・おっ!ココだな・・・
教室の外から覗いてみたがどうやらホームルームらしい。
まぁ当たり前か。新任って言ってたな確か・・・
「えー・・・今日うちのクラスに転入生が来るぞ。
みんな仲良くして欲しい。・・・そろそろ来るはずなんだがなぁ・・・」
担任の先生は黒のズボンに緑のポロシャツという何とも
ラフなスタイルだ。髪はきちんと整えて靴まではピカピカだ。
キョロキョロと辺りを見廻して、教室の外にいた森宮の姿を確認
すると嬉しそうに微笑んだ。
「ここいたのか〜森宮!時間に遅れてたら、迎えに行こうと
思ってたんだ!良かったたどり着いてて。改めて自己紹介みんな
にするが構わないか?」
「良いですよ。」
「ありがとう!・・・じゃあ・・・」
担任の先生はそう言うと、黒板に森宮の名前を白のチョークで丁寧に書いた。
「転入生の森宮四葉君だ。そうそう森宮君はまだ学校に慣れていないから
学校案内を頼みたいんだけど・・・誰か学校案内頼めるか〜?」
一気に教室は静まり返った。いくら新任の先生の頼みでも、
面倒なのだろう。水槽の音しかしない。
「・・・寂しいなぁ。誰も居ないなんて・・・じゃあ、今日の日直の
日影さんに頼もうかな・・・みんないいかな〜?」
教室が一気に拍手に包まれた。やっぱ面倒だったんだって実感する。
「・・・分かりました。頼まれたからには、全力でやります。」
「そうか!ありがとう!じゃあお願いしますね。みんな解散!」
今日は始業式なのでホームルームで終わりだ。あー肩の荷が降りた!
ぞろぞろと皆が帰り始めた頃、俺は日影さんに話し掛けた。
「あの・・・日影さん・・・」
「日影でいいよ!同じクラスなんだしさ。遠慮もなしなし!」
日影はニコッと笑ってバシバシと俺の肩を叩いた。
「いてぇよ!ホントに学校案内してくれるんだよな?」
「もちのろんよ!うんうんそれでこそクラスメイト!さぁ学校案内にしゅっぱーつ!」
「待ってくれよ〜!」
俺は必死に日影の後ろについて行った。