3話
僕らはその後、個室がある喫茶店に入った。
ここなら他の人の視線も気にならないし、それなりに繁盛しているため、声が通ることもない。
「えっとまず…3年前から続いた失踪事件。この事件とお姉ちゃんが殺された事件、関係あると思いますか?」
あるよ。
中2の時の安藤春樹失踪事件。中谷愛失踪事件。
中3の時の小林春奈失踪事件。永谷敦哉失踪事件。
高1の時の夏目美月失踪事件。
高2の春の田中大和失踪事件。
ちなみに、高1の時の春川梓殺人事件も含めて全部、僕の仕業だ。
「あると思うな。こんな狭い地域で立て続けに失踪事件が起きているんだもんね」
これが模範解答。
「そうですよね…」
「愛美さんはどうお考えですか?」
「私も同じ意見です…。ただ、1人の人がこんなに殺して、こんなにもバレないものなんでしょうか?」
「そうですね…では、今回の殺人事件との共通点がないか見てみるのはどうですか?」
「そうですね…!バレるバレないに拘っていては何も進みませんもの」
「ではまず…今回の事件の状況から整理しましょう。愛美さん…歩美さんの失踪場所や遺体が発見された場所など…できれば詳しく教えてください」
「はい…!」
まったく…こんなにも簡単に他人に親族内の情報を話していいものなのか。
彼女は誰かとこの思いを共有したくてしたくて仕方がなかったのだろう。
聞ける限りはすべて聞く。
それが彼女の利用価値だ。




