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僕は殺人鬼
『昨晩、○○県××市在住の野田愛美さんの死体が発見されました。野田愛美さんは先日▲▲山で死体の一部が発見された野田歩美さんの妹であり___』
『容疑者は○○県××市在住の_』
『容疑者の父親が帰宅したところ、野田愛美さんの死体を食べている容疑者を発見___』
『容疑者は「食べ残しはだめだから、命は貴重だから」とよく分からない供述をしており___』
『また、容疑者は野田歩美さん殺害の他、××市で数年相次いだ失踪事件に関与していると供述』
あれからどれくらいの時がたったのか。
僕は今、暗い、暗い場所にいる。
僕は死ぬのだろうか。
僕が死んで悲しいと感じる人はいるのだろうか。
一度父が面会に来た。
父は泣いていた。
僕は父に「悲しいの」と尋ねた。
父は「あたりまえだろ」と言った。
僕にはその当たり前がなかった。
ただそれだけだった。
「殺人は悪なのか」
その答えを僕に教えるかわりに1人の女性が犠牲になった。
なぜ出会って2日しかたっていない彼女にあのような感情を抱いたのかは分からない。
彼女の犠牲は無駄にしない。
受け入れよう。
「僕は殺人鬼だ」
おしまい




