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旅立ちは突然に

GM⁑じゃあキャラ紹介をしてくれ


リリ⁑はーい。


私はリリ、15才の女の子。村でグラスランナーの冒険者さんから、いろいろな冒険の話を聞いていくうちに冒険者に憧れて、15才になると同時に村を飛び出して冒険者になるためにアルフォート王国の首都へやって来ました!いつか、私に話をしてくれたグラスランナーさんと一緒に冒険できるといいな、と思ってます!

村から街へ来るのにお金を使い果たしたので早く依頼を受けないと餓死してしまう!


リリ⁑こんな感じかな!


GM⁑オーケー。あ、あと言い忘れたけど今回、経験点は倍渡すから。ソロプレイなのでいろいろできないと厳しいしね。その代わり一点伸ばしはやめてください。具体的には一回の成長で冒険者レベルを1以上あげないでね。ってお話。とりあえず一回セッションやって様子見てみるつもりだけど


リリ⁑おけー。


GM⁑じゃあ早速プレイに入ろう。よろしくおねがします!


リリ⁑お願いします!





ここではない場所、今ではない時、

3本の剣が作りし世界。ラクシア。

剣と魔法の世界で、少女は一体何を見るのか。


SW2.0、リプレイ『初心者娘の地下牧場』いざ開幕!



いい天気だ。これから始まる長く楽しい、冒険者稼業にはうってつけの日和である。仲間を見つけ、時には危険を顧みず、力を合わせて難題に立ち向かっていく。

昔、グラスランナーの冒険者から聞いた心躍る物語をこれから自分が作るのだ。

そんな心意気を胸に、今一人の少女は冒険者になるべく冒険者の宿の扉を開くところだった


リリ⁑仕事ください!餓死してしまいます!


GM⁑第一声がそれかよ!(笑)勢いよく扉を開けたリリに一階の食堂兼酒場にいた人達は一斉に目線を向けてくる。うるさそうに眉をしかめるシャドウの青年や、微笑ましそうに見てくるエルフのお姉さん。興味深々でこちらを見るグラスランナーなんかがいるね


リリ⁑おお!グラスランナー!好きな種族を見つけて嬉しくなりながらカウンターへ向かって歩き出すよ!


GM⁑あ、じゃあ君のその踏み出した足が地面を捉えることはなかった。


リリ⁑へ?


GM⁑君が踏み出した足に対して、まるで床が避けるようにその場にぽっかりと穴が開く。底は見えないよ。


リリ⁑えええー!?あ、穴の淵に掴まろうと手を伸ばします!


GM⁑ひょいっとちょうど手の届く床のそこだけ穴がちょっと広がる(笑


リリ⁑鬼!悪魔!落ちるううぅぅ!


GM⁑なんとでも言いなさい(笑)君の瞳に映ったのはさっきまで君が見てた人達が浮かべる驚愕の表情だ。うるさそうにしてたシャドウの人が咄嗟に反応して素早く駆け寄り君に手を伸ばすけど僅かに届かない。


リリ⁑怖い人かと思ったらいい人だった!……ちなみにグラスランナーは?


GM⁑グラスランナーもその敏捷を生かして穴に飛び込もうとするんだけど、君が落ちると同時に穴が縮み始めグラスランナーが飛び込む前に穴は閉じてしまう。


リリ⁑それ助けに来たわけじゃないよね?


GM⁑うん。顔に『面白そう!僕も行きたい!』と書いてあるくらいの表情だね


リリ⁑自由だ(笑)でもそれがいい!



リリは真っ暗闇の中を落ちていく。どれだけ落ちたのかはもはやわからない。やがて先に僅かに明かりが見え、その光が徐々に大きくなるに従って落下スピードもゆっくりになっていく。そして光に飲み込まれりりは宙に放り出された


リリ⁑へぶっ!


GM⁑君が落ちたのは、大きな塊に固められた藁の上。よく牧場なんかで見る飼い葉の塊のようだ


リリ⁑いてて、下に藁があって助かったよ…。で、ここどこ?辺りを見回すけど何かある?


GM⁑うん。君が周りを見回すとそこが多分牧場ではないか、という事がわかるよ。多分、というのはここにいま動物の姿が全くないからだね


リリ⁑潰れちゃった牧場跡地かなぁ?


GM⁑じゃあ君がそう呟くと飼い葉の山の下から声が聞こえてくるよ


GM/??⁑失礼ね!まだ潰れてないわよ!


リリ⁑ええと、だれ?


GM/??⁑こっちのセリフよ!すごい音がしたと思ったら!人の家の飼い葉で遊ばないでくれる!?


リリ⁑ええと、それはごめんなさい。とりあえず降りよう(笑)


GM⁑では降りるとそこには1人の女の子が立ってる。君と同じぐらいの年齢でちょっと勝ち気そうな顔をしています。腰に手を当ててちょっとご立腹な様子。


GM/??⁑全く、確かにうちはボロボロだけど、これからちゃんと盛り返すんだから!失礼な事言わないでよね!


リリ⁑ごめんなさい。えーと、私はリリ。なんか知らない間にここに飛ばされたんだけど…


しどろもどろになっていると、リリのお腹がグゥ〜鳴る


GM/レイン⁑(毒気を抜かれた顔でため息をついて)……私はレイン。とりあえず、うちに来なさい。話もそこで聞いてあげるわ。簡単な朝ご飯なら出してあげるから。


リリ⁑いい子だ!わーい!ホイホイついて行っちゃうぜ!


GM⁑ちょろーい


リリ⁑シナリオ進行に協力していると言ってくれたまへ。


GM⁑はいはい。それじゃレインの家ね。ボロボロの牧場の中ではここだけはしっかりと掃除されてて綺麗だよ。

慣れた手つきでパンと、昨日の残りなのだろうか、深めのお皿に温めたシチューを君に出してくれる。


リリ⁑いただきます!


GM/レイン⁑相当お腹空いてたのね…。話は食べ終わってからにするからゆっくり食べなさい。


リリ⁑同い年のはずなのに、しっかりしてるなぁ…


GM⁑お前もしっかりしろよ…


リリ⁑へーい。とりあえず食べ終わって手を合わせるよ!ご馳走様でした!


GM/レイン⁑お粗末様でした。じゃ、お皿洗ったら話するから、こっちでお茶入れてくれる?


リリ⁑食べてすぐちゃんとお皿洗うとか女子力たけぇ!眩しいっ!あ、もちろんすぐ手伝いに行きます


レインに聞きながらお茶を用意するリリと、その間にお皿も洗い終わったレイン。


GM/レイン⁑それじゃ、改めて、私はレイン。ここの牧場主よ。継いだばかりでまだ改修出来てないけどね。


リリ⁑私はリリです。冒険者……志望?


圧縮説明魔法かくかくしかじかで、レインにここに来た経緯を話すリリ。話を聞き終えたレインは納得の入った顔で頷いた


GM/レイン⁑それは多分、魔剣に呼ばれたのね。


リリ⁑おお、魔剣!もしかして私選ばれちゃった!?伝説の英雄の卵だったり!?


GM/レイン⁑ポジティブね。選ばれたってのはそうなんだけど、なんで上から人を連れてくるのかわかってないのよ?いままで何人もいるしね。上から来た人は。そしてこの町は魔剣の作り出す迷宮の中にある国でペイルローフと呼ばれてるわ。


リリ⁑魔剣が作り出した迷宮ってことは、ここにも冒険者っているんだ?


GM/レイン⁑(苦笑して)いるにはいるんだけどね。オススメしないわ。


リリ⁑なんで?


GM/レイン⁑ここでは、冒険者の仕事はないもの。あなたの言う、冒険者の宿もね。


リリ⁑そうなんだ…。じゃあ何とかして地上に帰らないと…


GM/レイン⁑残念だけどそれも無理ね。



リリ⁑ええっ!?


GM/レイン⁑上に上がる方法がわからないのよ。いや、わかってるけど今のあなたじゃ無理、という意味だけど。


リリ⁑どういうこと?


GM/レイン⁑ここが魔剣の迷宮だっていうのは教えたわよね?まず一つはその魔剣を倒せば、帰れるんじゃないかしら。でも、魔剣は町の外の迷宮にいるから探すのが大変だけど。だから実現できそうなのはもう一つ、って事になるんだけど……あなた、魔物使いになる気はない?





説明回ですね。次回はついにプティが出てきます


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