第14章
『栃木県立栃木県農業大学校』。
・・・入学式が終わると、さっそく寮生活が始まった。
この学校では、新一年生となった学生は、学校から自宅への距離が近かろうが遠かろうが、全員が強制的に「入寮」させられる。
むろん、『男子寮』『女子寮』と分かれて生活することは、言うまでもない。
・・・ただし、その期間は1年間。
しかも、土日・休日・ゴールデンウィーク・夏休み・正月休みはそのつど帰宅して、家で過ごせる・・・
こういった、いわば『半寮生活』となっていた。
まるで牢獄のように、まったく外部から切り離された絶海の孤島よろしく、シャバの世界から、隔絶・孤立させられた『ナニコレ珍百景』的な山の奥地での環境・・・というわけでもなかったのだ。
これは、いわば、『仲間作り』を目的とした集団生活を課すことで、お互いの親睦を深め、互いに協力して暮らすことで学生どおしの距離を縮め、将来的には、『一生涯に渡る友』として、いつまでも地域で仲良くやっていかせる、という狙いがあっての制度・・・こんなところだろう。
・・・このような表現は失礼にあたるのかもしれないが、この農業大学校へ入ってくる学生というのは、多くは、農業高校出身の学生で、けっこう「すれっからし」「準・不良」「ヤンキーあがり」といったアブネーやつらが多かった。
女子は、別に暴走族の「レディース」・・・また、昔でいうところの、いわゆる「スケ番」というわけでもなかったが、「スレてる女」もそれなりにはいた。
中には、ぼくのように、普通高校や進学校から入学する連中も、少ないがいることはいたが、このぼくを含めて、クラスにほんの2、3人といったところだったろう。




