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異界闇帝記  作者: ui


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9/13

殺し合い

今、闘技場の客席で試合を見ているんだが、ひどいなこれ。

客に見えないように風魔法でのアシスト、闘技場の変形、審判はノックダウンした奴を助けようともしない。

「ヨシフの試合は3試合目だから。」

「あぁ。昨日も言ったように、死にそうになったら逃げるからな。」

「もぅ、そればっかり。」

一応、対策を考えておくか。



「つぅぅぎぃの試合は、闘犬バルムvs(バーサス)謎の男クイーン。」

クイーンってのは俺のことだな。

「なぁ、次はどっちが勝つと思う?」

「体格ではバルムだろ。」


「それでは、…ファイッッ。」

「うおぉぉぉっ!」牛頭の大男がこちらに突進してくる。


氷寂天地(フロスト・テラ)

「ズガンッ。」

その瞬間。氷がスタジアムの半分近くをのみこんだ。

牛頭は当然その中にいる。





「おいっ、見てわからねぇのか。」

「っ、勝者。クイーンッッ!!。」



「おい、何だ今の。」

「見たか?一瞬だったな。」

「あんなのを何度も打てるわけないだろ。ハッタリだよ。」

今の一撃にスタジアムは騒然としていた。


この半年間、俺はずっと武器を作り続けてきた。

感覚なんでわからないが、魔力は前よりずっと増えたと思う。


その後も、2,3回戦と高出力の魔法で押し切り、順調に次へと駒を進めた。


「さすがだね。敵なしじゃん。」

「スタジアムが広い分、入場してきた選手間の距離が広いからな。

 あの間合いは魔術師の独壇場だ。」

まぁさすがとしか言いようがないな。

魔法での妨害に、魔術を無効化する魔法まで使ってきやがった。

「このまま優勝できそう?」

「周りの奴ら次第だな。」


「つぅぅぎの試合。クイーンvs(バーサス)キラー‼」

その掛け声がかけられた瞬間、向こうの選手がこちらへめがけて走ってきた。

ちっ、ルールもクソもねぇな。


幻像領域(ミラージュ・ドメイン)

「おおっとここで、キラーの代名詞幻覚魔法だっ!」

そういう類の魔法は脳を魔力の膜で直接守っている俺には効かない。


「これを使うのは、久しぶりだな。煉獄の海(レッドオーシャン)


その瞬間地面がマグマで覆われたが相手もとっさに上空に避難する。

そこに氷槍(アイススピアー)を間髪入れず打ち込む。


「くっ。」

体勢を崩した。


深淵爆壊(アビス・デトネイト)

その瞬間、地面のマグマが大爆発を起こした。


煙硝から、黒焦げになった相手の姿があらわになった。


「勝者ァ、クイィィーン。」


「まじか。キラーも負けてちまったぞ。」


「前回の優勝者だってのに、相手にもなってなかったしな。」


「このままクイーン一択だろ。」

もうすっかり観客はキラーがフライングしたことは忘れているようだ。



「すごいすごい。キラーまでも簡単に。やっぱり敵なしだね。」

にしても弱すぎる。

こう考えるとトランダー達はいい線いってたのかもな。

「多分このままいくと決勝は前回二位だったツクヨミだよ。」



「つぅぅぎの試合はぁ!!!。サムライvs(バーサス)ツクヨミィィッ。」


「レディィッ、ファイッ。」

「ズドンッ。」

スタートした瞬間、ツクヨミの体が真っ二つに割れた。


いや、スタジアムが真っ二つに割れたのだ。


「し、勝者、サムライ。」


「い、今の斬撃って。」

この手で何百個と作ってきたんだ。間違いない。


「あぁ。俺が作った武器だ。」

しかもあの威力。使いこなしてるなんて次元じゃねぇ。


「おっおい、見たか今の。」

「サムライ?そんな名前の奴なんていたか?」

さっきまではいなかった。


「途中参加とは。ここまでくると笑えてくるな。」





俺は今、スタジアムの入場口にいる。

さっきから何度もあいつに勝つ方法を考えているが、距離のアドバンテージがない分、さっきまでのように簡単にはいかない。

「棄権もぶっちゃけありだな。」

「天下のクイーンがこんなところで棄権なんてあり得ないよ。」

いつから俺は天下になったのやら。

「まぁ、って言っても全くやり方がないわけじゃねぇ。」

「勝てるの?」

「さぁ。」



「さぁお待ちかねの決勝戦。勝つのはアリス一の天才魔術師クゥイーンか。

それとも突如現れた怪物、サムライか。」


その瞬間スタジアムが異様な静寂に包まれた。


「レディィッ。ファイッ。」


その瞬間、サムライが居合の構えをとった。


しかし、そのまま動かない。


「なるほどな。」


天断閃(クイック・シアー)

「ズガンッ。」両者の斬撃が衝突する。


間髪入れずに煉獄の海(レッドオーシャン)を展開した。


「これで勝負あったな。サムライ。」


「あの爆発は事前に指定した場所でしか発生しないんだろ?

我にハッタリは通じん。」

なんだ、知ってたのか。なら、


幻像領域(ミラージュ・ドメイン)


「器用だな。」

「どうも。」


「シュンッ。」

あぶねぇ。まさか見えてんのか?

「幻覚など、心の目で見ればあってないようなもの。」

何言ってんだこいつ。


深淵爆壊(アビス・デトネイト)

「しまった。」

「ドゴォッ」


その後もしばらく戦い続け、スタジアムは異様な形に変貌していた。


「もう限界だろ。その武器も、次出力の高い攻撃をしたら壊れる。」

「われの限界など貴様が知っているわけなかろう。」


「いや、わかるさ。俺がその刀の製作者だからね。」

「なにっ?」


虚空踏破(ヴォイド・ストライド)

その瞬間に、サムライの懐に潜り込み、刀に魔力を込めた。

その瞬間、


「バカンッ。」

刀は粉々になり、サムライの足元に鉄くずが散らばった。


「そんな。」

「降参を認めるのなら、これ以上攻撃はしないよ。」


「…、降参じゃ。」


「勝者ァ、クゥイィーン。」


「おぉぉっ!。」スタヂアムにどよめきが起こる。


「すごい戦いだったな。過去最高じゃないのか。」


「まさか、サムライが負けるとは。」


「しびれたぜぇ。」


そのまま、俺はスタジアムを出て、拠点に戻った。

興奮していたとはいえ、あんなことを口走ってしまうとは。

見つかったらどうするんだ。


しばらくして、アンが帰ってきた。

「どうして先に帰っちゃうわけ!?」

「すまん。眠たかったんでな。」


「とにかく、今日はお祝いするよ。早く街に行こっ。」

「おいおい勘弁してくれ。俺はもう街には出られないよ。」

「いつまでそうやって、ひよってるわけ?仮に見つかったとして、今のヨシフには軍でも連れてこない限り大丈夫だよ。自由に生きようよ。」

自由に、か。アンの言う通りだな。

「少し待ってくれ。この格好じゃ目立つ。」



そのあとは、アンを買い物をしたり、食事をしたりと街で遊んだ。

こんなに楽しかいのはいつぶりだろうか。

「はぁ、疲れた。」

戦った後の俺はもっと疲れてるよ。

「確かに、こんなに楽しいのは久しぶりだな。」

「まぁ、ヨシフが頑張ったご褒美だから。」

「あぁ、ありがとう。」


しばらくアンが黙りこくった後に、袖を引いきながら立ち止まった。

「ちょっと、休憩してかない?」

左を見上げるとHOTELの文字が目に入った。




「おい、おいっ、起きろっ。ヨシフ・クイール。お前をガルー地域争奪戦の戦犯として、さらに王の意向に逆らったとして国家反逆罪で連行する。」

は?頭が追いつかない。俺は昨日、アンとホテルに入って…、

まさかっ、

「お前が想像している通りだ。お前のためにわざわざ軍を用意してやったぞ。無駄な抵抗はせず、黙って着いてこい。」












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