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異界闇帝記  作者: ui


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6/13

開戦

俺たち王国軍は戦争を始めるべく戦地へとやってきた。


昨日の今日で考えた策がうまくいくとも思えない。

序盤は様子を見たほうがいいな。

「各々持ち場に着け!。」

「よし…、全ては我が王アリスのために。」

「アリスのために!

 アリスのために!

 アリスのために!

 アリスのために!

 アリスのために!」

開戦だ。

その瞬間に、キルラとトランダーが軍を連れて、要塞のほうへ駆け出した。

「あいつら馬鹿なのか。」

昨日なんのために軍議をやったんだよ。

「うおおぉぉ!」「ドガぁ」


意外にも戦況はこちらの軍に分があった。

キルラとトランダーは要塞にはしごをかけの上の兵士を倒し続けた。

こう見ると、デグロムが言うように簡単な戦争なのかもな。

動きを見せてないのはデグロムの軍とカエンの軍だ。

「デグロムさん。作戦通り俺に300の兵士をください。」

「ああ、そうだな。」

俺の役割は、少数の兵士と行動をして敵の状態を探るものだ。

「よし、いくぞ。」



周囲を警戒しながら、足を進めてから30分くらいたった。

思ったより見回りの兵士が多い。「ここからは50人で行く。他は自軍に帰れ。」

「50人で軍に攻めるのは危険なのでは?」

はぁ?こいつもしかして一切話を聞いてないのか?

「攻めるんじゃない。探るんだ。話をされなかったのか?」

「いや、デグロムさんはついて行けとだけ。」

「いいから、戻れ。これは命令だ。」

「分かりました。」

少数にしてまた進む。そして、

「本陣か。」

昨日試した、無響領域(サイレントドメイン)のおかげでかなり内部まで来られた。

本陣からはかなり人が出たり入ったりしている。

「ここでしばらく。様子を見るぞ。」

「分かりました。」

今返事をしたのは、この軍の副長なのだが、なかなか優秀だ。



しばらくして、中にいた人が次々と外に出てきた。

かなりガタイのいい奴らが多いのだが、その中には身体的には戦力にならなそうなやつが一人いた。

これはまずいな。見た感じ、年齢は70ほどだろうか。

「よし、もう十分だ。戻るぞ。」

そのまま軍に戻り得た情報をそのままデグロムに話した。

「70歳ほどの男が気になる…か。まぁ、そんなに気にしすぎるな。」

この軍に入って気が付いたことがある。デグロム。こいつは無能だ。

現場での活躍はものすごいのかもしれんが。指揮権を持っていい人間じゃない。

そうなると…

「カエン、話がある。」

「なんだ、ヨシフ。」

「相手にかなり優れた指揮官がいるかもしれない。二人で策を練り直すぞ。」

「そんなこと、デグロムさんに言えばいいじゃないか。」

「あの人は完全に油断しきっている。」

「わかった、そろそろ日が落ちるころだ。あいつらが帰ってから話し合おう。」



「ヨシフから要請があったので、また軍議を開いたが…、偵察中に分かったことがあるのと、話したいことがあるらしい。」

「単刀直入にいうとーこのままでは絶対勝てない。今日偵察に行ったが、相手にはかなり有能な指揮官がいるようだ。策を練り直すぞ。」

「はぁ?そんなわけないだろ。今日の戦いを見てなかったのか?圧勝だろ。」

「私もそこまで思いつめる必要ないと思うけどな。」

「そもそも、お前が前線で戦ってたらすぐに落とせたのによぉ。」

「序盤は、相手の戦力が分かるまではじっくり攻めるって言っただろ。」

「でもうまくいっただろ。このままいけば落とせるんだよ。」

「うまくいったといってるが、相手の戦力はどのくらい削ったんだ?逆にこっちはどれだけ死んだ?答えてみろよ。」

「まぁ、それは知んねえけどよぉとにかくうまくいったんだって。」

「ヨシフは初めての戦争で心配なだけなんだよね。きっと大丈夫だよ。」

その瞬間、カンカンと鉄をたたく音が鳴り響いた。

「魔物だ!魔物が出たぞ!」

「なんだって?」席を立とうとした瞬間ー

「まて、ヨシフ。魔物といってもこの地域に出る数なんてたかが知れてる。外の奴らに任せてれば大丈夫だ。」

「そうよ、大げさなんだから。」



「し、至急応援、応援を頼む!」

「ちっ、あいつらは何をやってんだ。」

トランダーが苛立ちを抑えきれずに外に出た。

「俺が終わらせてくる。お前らは休んでろ。」

「俺も行く。」

「待て。お前は魔力を明日のために温存しておけ。トランダー…、あとキルラに任せるんだ。」

「わ、私も?」

二人がテントから出て行った。

指揮官に任命されるだけあって、戦力としてはかなり期待できるようだ。



しばらく、たったがまで外で戦いは続いているようだ。

いい加減我慢の限界だ。

「いったん外の様子を見に行ってくる。」

外に出た瞬間、魔物と兵士が戦っているのが目に入った。

何かがおかしい。

「なんなの。こいつらやりずらいわ。」

「ちょろちょろ避けやがって、イライラするぜ。」


そうか、違和感の正体に気が付いた。

先制攻撃はいつでも兵士たちだ。兵士から攻撃をして、それを魔物がいなしてる。

現に、兵士も魔物の死んでいる奴が一人も見当たらない。


そういうことか。

「全員、後方に下がれ!!。」

「えっ、ヨシフ?。」

氷寂天地(フロスト・テラ)!」

その瞬間地面が凍り、魔物も氷に取り込まれた。

「ちっ、勘のいい奴が生き残ったか。」

その瞬間、今度は魔物から兵士へ襲い掛かってきた。

いや、正確には俺のいる本陣へと襲い掛かってきた。

「デグロムさん。戦ってください。」

「わかった。どうなってる。」

「とにかく魔物を殺してください。こっちに向かってる。」


時間が経経、魔物はもう数匹にまで減った。

「よしっ、これで終わりだ。そいつらを殺せっ!!。」

何人もの兵士が一体の魔物めがけて攻撃を仕掛けるがうまくかわされている。


もう俺が殺るしかない。

「どけっ!!」

走って魔物の近くに近ずく。

氷寂天地(フロスト・テラ)

「ふぅっ。」

その瞬間、生き残った一匹が逃げて行った。

「まずいっ、絶対に逃がすな!。」

その言葉に反応できる兵士は一人も残ってなかった。



やられた。その瞬間…



無情にも太陽が山から顔を出した。


「一睡もできなかったー。」












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