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さて、結論を話そう。


乳酸菌サプリメントでも、僕の身体にはダイオフ症状が生じた。


苦しかったんだ、とても。

倦怠感も憂鬱感も増すし、思考力も霞む。


大学の勉強はおろか、生活すら危うかった。

お風呂に入るのもおっくうで苦しかったんだ。


そんな苦しみと霧の中をさまよいながら、僕はこの治療を1年継続した。


治らなかった。

残念ながら、この治療だけでは僕の体調不良は改善しなかった。


僕は、大学に対して高額の学費を払う必要があった。

そして、体調不良のせいでアルバイトすることもできなかった。


次第に僕は経済的に追い詰められていった。


「先生、以前よりはだいぶ良くなった気がするんですが、いまいち治りきりません。毎日苦しいです。」


そう話す僕に対して、ドクターAは少し困っているように見えた。


当然だ、この病気は医学界では、存在すら認められていないのだ。

治療方法だって当然、確実なものではないのだろう。


それから、ドクターAは僕に対して新たな治療を開始することはなかった。


僕は治療費の枯渇を理由にドクターAの治療を諦めることになった。


僕はまた、ひとりになった。

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