大切な人(父と母)
幼少期の頃の大切な人達はやはり家族だろう。
私は心を病む前の父ことを正確に覚えていない。
父は時々優しい時があった。誕生日の時は欲しかった超合金ロボットの玩具をちゃんと買ってくれたし、仕事帰りに飲んだ後には優しい笑顔で『今日は何をして遊んできたんだ?』と私の話を楽しそうに聞いていた。ような気がする。
父が心を病んだ後のことも正直あまり記憶にない。もしかしたら私の記憶に制限が掛かっているのかも知れない。
家族旅行へ行った時は楽しかったが、父の気分の浮き沈みが激しく些細な事で母と口喧嘩になり残念な気持ちになることが多かったと思う。毎年スキーに行っていた。
そうだ!幼い頃に大雪が降って一緒に雪だるまやかまくら作ったりソリで遊んだり、スキーを教えてくれたのは父だった。
他にも父のことで覚えていることがある。
節分の時はやたら大声で家中に『鬼は外!福はうち!』と凄い量の豆を撒いていた。数年後に見つかった豆を食べてもお腹を壊さなかったのはいい思い出だ。
母は他の家の母と比べて身長も高く綺麗だったと思う。旅行が趣味で手を繋いで連れ回され手の付け根や肩が外れまくっていたらしい。
書道の先生だったので礼儀作法には厳しかったが、他のことは甘やかされていたので何か知らないが大好きだった。