大好きな人達へ
生きていれば色々ある。
過去、現在、未来これからも色々な事があるのだろう。
この小説には私の人生とそれに関わった大切な人達への想いを綴ってみようと思う。
願わくは大切な人達に安心できる帰る場所が見つかりますように。
~幼少期~
私の両親は共働きで、父は大手アパレル会社のサラリーマン、母は書道教室をしていた。東京近郊のベットタウンに持ち家を購入し3つ上の兄と祖母の5人で暮らしていた。
父がお菓子や玩具を与えてくれるのが嬉しかった。(マーブルチョコレートやチョコベビーが多かった)
母は水カレーを作るぐらい料理が下手だったが、祖母は昔給食のオバチャンをやっていたので料理が上手だった。
兄は昆虫採集やザリガニ釣り等よく遊んでくれたし、私がドブ川や池に落ちたら必死に助けてくれた。押し入れを二段ベッドのようにして寝ていたのが楽しかったし家族のことが皆好きだった。
父は私が物心つく頃に心の病になり、暗い部屋に一人閉じ籠っていた。毎日父と母が口喧嘩して父が大声でキレるのが本当に怖かったのと同時に『なんでパパはうちにいるのにボクと遊んでくれないんだろう?』と不思議に思っていた。
幸い母と兄と祖母の誰かがいつも一緒に居てくれたから笑顔で過ごせたし、近所の友達と鬼ごっこや缶蹴りや泥ケーや高鬼しながら毎日遊んで過ごしていた。