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異世界で黒猫君とマッタリ行きたい  作者: こみあ
第9章 ウイスキーの街
222/406

* ここまで(8章)のお話(アルディ談)

8章のまとめです。一応間話としても読めますが、読み飛ばしても問題ありません。

 北の大都市、ナンシーに到着した我々は早速キーロン殿下の即位へ向けて動き出しました。

 長い間政治や王族間の問題から離れていた殿下は、ご自分の人気をかなり見くびっておられたようで、あまりにトントン拍子に話が進んで戸惑ってらっしゃるご様子。毎日定期便のように現れる刺客にむしろ安堵して、喜んで迎え撃たれてます。

 そんな殿下ににべもない扱いを繰り返す養父ナンシー公と、頭痛の種ばかり持ち込む兄のエミール。

 そちらに気を取られている間に、すっかり夫婦となられたネロ君とあゆみさんが二人で街を散策すると言い出され、問題児二人だけの別行動に僕の直感がザワつきます。

 案の定、一番避けるべき教会の幹部と接触した上、なぜか貧民街の孤児を三人も引き連れて追われる始末。前もってつけていた尾行が功を奏して被害はなかったものの、結果ナンシー公と教会の陰謀が明らかに。あの二人は、歩くそばから問題の中心に飛び込む訓練でもされてるんでしょうかね。


 ナンシー公の命により、僕らの不在中に農民は全て北の砦へ送られ、育った麦は収穫不可能。国の食料庫であるナンシーの不作は、そのまま国家の貧窮を意味します。一方教会は貧民街の者を非人として人体売買の素材扱いを強行。教会の敷地内で行われていたのは、死体を操る傀儡魔法と、エルフと獣人を組み合わせる禁忌の手術。

 麦の刈り入れと教会に捉えられた子供たちの命運。二つのタイムリミットを前に、我々は急遽対抗策を講じることに。

 あゆみさん他「キーロン王立研究機関」による新技術の開発、キーロン殿下の政治折衝、ネロ君の悪知恵と僕指揮下の王国軍の配備、バッカス他狼人族や貧民街の援助。全員が全員、全力疾走で準備を整え、最速で迎えた決行日。

 キーロン陛下の御即位と共に教会とナンシー領城を同時急襲。無事制圧に成功した我々の目前、あゆみさんと行動を共にしていた僕の部下(そして婚約者)のヴィクがあゆみさんを庇って負傷。それを目撃したあゆみさんが激しく動揺し、結果溢れかえったあゆみさんの成長魔法で街は一時植物無双状態へ……

 後片付けに追われる中、公式に即位されたキーロン陛下は、三つの勅令と共にナンシーに仮設新政府の設営を宣言されました。


 着実に国王の威道を歩みだされるキーロン陛下と、いつまた問題に突っ込むか分からないネロ君とあゆみさん。キーロン陛下は彼らを非常に気に入られていますから、我々はこれからも振り回されるに違いありません。

 因みにあゆみさんが出来心で作成される産物は、もれなく最重度国家機密及び危険物指定です。常にヴィクに見張らせていますが、あゆみさんを止めるのは不可能でしょう。ご夫婦仲も進展してるようですし、今後ネロ君がしっかり手綱を掴んでくれれば……いえ、限りなく不可能ですね。

 教会奥で長く幽閉されていたエルフの女王シアンと、その弟シモン。彼らもまた目を離せません。


 北の砦、中央の王都、教会の凶行と暗躍する裏組織「連邦」。まだ姿の掴めぬ敵を探りつつ、我々はもう一度元いた「ウイスキーの街」ヘと向かうのです。

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お読みいただきありがとうございました。
登場人物をまとめてみました:登場人物
その他の情報は必要に応じて追加していきます
魔術師階級他
地図他
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Twitter:こみあ(@komia_komia)
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