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第2話城下町編1

いよいよ第1章が始まります。

             


帝国歴313年。

 ファン帝国。帝都ヴァリオンの最上層に位置するマドー城内。


 「どこだぁぁぁぁぁ」


「おいっ。姫は見つかったか」


「こっちはいないぞ。向こうはどうだっ」


「いや、こっちにもいないぞ」


「姫~。あなたはどこに行かれたのか」


「しょうがない。最終手段だ。副団長に連絡しろ!」


「はいっ」

 

 そう言うと一般騎士は魔導器の一種である連絡用の電話を取出し騎士団副団長に連絡した。


「副団長、姫が姫が、皇女リーザ様がどこにもいません。どうすればいいでしょう」


「慌てるなっ! いいか町にも捜索範囲を広げろ!」


 「はっ、はいわかりました」

 

 帝国のエリート部隊である騎士団。その副団長を務めているケントは、下町で何でも屋を開いているナヲユキの幼なじみである。


 「姫。あなたはいったいどこへ行かれたのか?」


  彼は焦っていた。姫の身に何か悪いことが起こったら自分はもう姫に顔をあわせることができない。俺はあなたを守る騎士団の 何のための副団長だ。

だからなんとしても見つけてみせる。そう誓ったとき、ふとあることを思い出した。


 「もしかして、あなたはあそこにいったのじゃないか」


  彼は皇女様が行きそうな場所を唯一つだけ思い浮かんだ。

 

 「しかし、あそこには・・・だが行ってみる試しはある」

 

 彼は迷った末に一人城から出て行った……。確信はないがそこしか思い当る該当な場所がなかったのであくまでも確認のためとして。

 皇女リーザの逃走という事件はすぐさま、街中に広まった。


 「いたかー」


 「いやっ。こっちはいないぞー」


 「次は向こうだ。さがせ~」


 数人の騎士団員や騒ぎを聞きつけた町人が皇女を探し続けている。町人は探し出せれば何か報酬がもらえると信じているみたいでものすごい形相で探している。


 そんな中この3人の近くの草むらにはひとつの怪しい人影が潜んでいた。


「はぁはぁはぁ。まだ、私は捕まらないよ。あの場所にたどり着くまではね」


その一つの影の正体は……騎士団や町人が死に物狂いで探し続けている皇女リーザであった。

リーザは一言だけ言い、また走り始めた。 ある場所を目指して。

そして舞台は帝都ヴァリオン最下層に位置する下町へと移っていく。

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