第三章 説明からの再開
・・・・さて、見てくれてる皆さん遅くなってすいません(これ見てくれてる人ほとんどいないけど)。
とりあいず、書いてみました。
百合は・・・・・流石に無理でした。・・・・・何かすいません。
ものすごく長かった昨日も終わり、朝学校ではやはりと言うか何というか。昨日の大道路のクレーターについての話題で持ちきりだった。・・・・今日の朝、ニュースになってたもんなぁ。
「みんな朝のニュースのことでテンション上がってんなー。」
と、言いながら俺の隣に来たのは生矢だ。しかし、朝のニュースのことはあまり興味が無さそうでもある。
「みたいだな。・・・・・俺は別にどうでも良いが。」
「・・・・・・大分お疲れみたいだな。何が遭ったか聞かないが心中お察しするぜ。」
俺は、ずっと机の上にグダーとして話していた。・・・・・・生矢が心配するとは、相当ぐったりしてたんだろうな。
「まぁ、そういう訳じゃないんだけどな・・・・よっと」
俺はそう言って、体を起こす。
「無理すんなよ。お前目の周りにクマどりが出来てるぞ。」
「仙人モードになっているだけだと思え・・・・ふぁぁぁぁ~~」
もう俺今日は駄目だ。・・・・・・昨日の風瑠とのごたごたのせいで、ほとんど眠れていないんだ。
「ほら、お前に仙人モードが扱えないのは分かってる。眠いならちょっとでも寝ておけ。後でちゃんと起こしてやるから。」
「ん~~、すまん。」
生矢はこういう時は人の体調をとても気遣ってくれる。・・・・・それがありがた・・・・ふぁ~、だめだもう寝よう。
―――――昼休み―――――
「なんで起こしてくれなかったんだ!?」
授業中に盛大な寝言を言ってしまうというトラウマを作ってしまった。
「うん、すんげぇおもしろかった!!」
「人の話を聞けぇぇぇ!!」
感想は聞いていねぇ!
「まあまあ、落ち着けって、俺も一応起こそうとしたさ。」
生矢は顔を背けながらそう言った。
「俺の寝言聞いて大爆笑していたやつのセリフじゃないと思う。」
「いや、俺も起こそうとはしたんだ。だがな・・・・・・・うん、これ以上は俺の命に関わるからすまん。」
生矢は顔を青ざめながらプルプル震えながらそう言った。
・・・・・・・・・・でもなぁ
「はぁ? そんなこと言っても納得出来る訳―――――」
『・・・・・あのぉ、真月君?』
いきなり頭の中に風瑠の声が響いた。これが両者の間だけで出来るテレパシーか。
『何だ?』
『いえ! お取り込み中っぽいのでやっぱりいいです。』
「?? どうした?」
「いや、何でもない。・・・・この話はもういいわ。けど、今度はちゃんと起こせよ?」
「ま、まぁ、善処するさ。」
生矢がちょっと青ざめた顔でそう言った。
・・・・・・さて
『風瑠、もうこっちの話は終わったぞ。何か用があったんだろ?』
『あ、はい。えっと、真月君の言っていた。心当たりというのは、どうでしたか?』
・・・・・・・・・・・あ。
『・・・・・すまん。忘れてた。今すぐ目の前にいるから聞いてみるわ。』
『わかりました。ちゃんと聞いてくださいね?』
『ああ、分かってる。それじゃ。』
俺からテレパシーを切る。感覚的には電話と同じようなもんだ。
「・・・・・・・・何かあったか? どうした?」
俺が急に黙ったのを見て不審に思ったらしい。生矢がちょっと心配そうに顔を覗き込んでいた。
「ん、大丈夫だ、気にするな。」
「ふ~ん、まぁいいか。」
俺に何も以上が無いことを確認すると、生矢は普通に残りの弁当を食べ始めた。
ついさっきの風瑠との会話を思い出し、聞いてみる。
「・・・・そういえばさぁ、お前が会ったって言う宇宙人美少女はどうなったんだ?」
「ん? ああ、まだ俺の家に住んでるぞ。それがどうかしたのか。」
さて、どう言ったものか、風瑠のことは話さずにその宇宙人に会うにはどう言うか・・・・・・・・
「ああ、お前が幻覚を見てないかちょっと不安でな。ちょっと家に行ってもいいか?」
「俺どんだけ危ないやつなんだよ・・・・・・・」
ふむ、失敗か。じゃあ・・・・
「お前が中二病になってないかをお前の家に調べに。」
「お前の中で俺は一体どういうことになってんの!?」
しまった。逆にきげんを損ねたわ。それじゃあ。
「お前の残念な妄想に付き合ってやるって言ってんだよ!!」
「お前の中の俺はどんだけ痛いやつなんだよ!! もう見せる気が失せるわ!!」
ああもう畜生、めんどくせー・・・・・・・
と思っていると生矢がはぁーっと溜息を尽き、
「・・・・・・・もしかして、お前も会ったりしたか?」
「・・・・・・・・・・・何でそう思う。」
「思いっきりバッサリと言えば、自分と無関係ではなくなったから。」
「・・・・・・・・・・・・・・正解。」
あっさりと俺の家にも宇宙人が襲来していることがばれてしまった。
「そりゃあ、お前、自分にも関係があることだとすごい熱心になるからな。普段はめんどくさそうな顔してるし。」
しかも、おれのモノローグまで読んだし、何なんだろうね、こいつ。
「で、何で会いたいんだ? お前が言うってことはそれなりに理由があるんだろ?」
「ん・・・・・まぁそうなんだが・・・・」
昨日の夜、風瑠の説明の閉めに言われたことを思い出した。
『あ、ちなみにこのことは他人無言ですからね。気をつけてください。』
と、言われていた。
まぁ、反乱軍の情報とかじゃないからいいか。
「俺の家の宇宙人がな。近くに友達がいるはずと言っていて、もしかしたらその友達をお前が保護してんじゃないかと思って話題に出したんだ。」
「・・・・なるほどなぁ~」
生矢はちょっと考える人のポーズをとり、1分ぐらいしてから、
「うん、いいよ。俺んちは大丈夫だし、いきなり友達連れてきてもびっくりはしないだろう。連絡もするし。」
「すまんな。」
「いや、いいさ。ただし、お前の会った宇宙人を見せてくれたら、だが。」
「まぁ、そのあたりはお前の家にいる宇宙人が敵か味方の判断が出来てからだ。・・・・・というか下心は無いな?」
「・・・・・・・あるはずは無いだろう?」
ま、まさか・・・・・こいつ・・・・
「待て、何で疑問系なんだ、ついでに今の間はなんだ。だが手を出したら俺が容赦せんからな?」
「わ、分かってるよ・・・・・・にしてもすごい殺気を放ったな。教室のやつらがすごいびびってたぞ。」
生矢が何気なくそう言う。周りを見回してみると確かに何人か怯えた顔つきで周りを見回している。俺を指差して怖がっているやつもいた。
「・・・・・・本当だな。俺いつの間に、無意識でやっていた、すまん。」
「いいさ、俺に謝るより、クラスのやつに謝っとけ、今の感じだとめっちゃっびびられてるから。」
「・・・・・お前、向けられてもいない殺気でみんな怯えているのに、何で向けられていた本人は平気なんだよ。」
「・・・・・・・・・・・さぁ、何ででしょう?」
本当、こいつどうなっているんだろうか。人生何があったんどろうか。この前も、目の前でいきなり倒れた人の
病名当てて、近くにいた医者が口を開けてぽかんとしてたというのに。
「・・・・じゃあ、今日の放課後、お前の家まで着いていくわ。」
「おう、じゃあ、メシの続きを食べようぜ。」
「俺の場合はようやく食べるところだけどな。」
ちょっと話が長引いてしまったせいで、クラスメイトはほとんど食べ終わっているが、俺は食べていない。
・・・・・さてさて、何が入ってることやら・・・・・・・・
――――――放課後――――――
「・・・・・・風瑠に料理をさせる時は絶対に目を離しては駄目だな。」
俺は生矢の家に行く途中、隣にいる生矢には聞こえないように小声でつぶやいた。
「・・・・・・なぁ、お前、一体あの時何があったんだ?」
隣に歩いている生矢がすっごい不安そうな顔で聞いてくる。
「ははは、何でもねぇよ・・・・・・うん、絶対に何でもない。」
「・・・・・・本当に大丈夫か心配になってきたわ!」
生矢が心配するのは無理も無い。・・・だって俺は
俺は弁当を食った瞬間顔が七色に変わり緑色の泡を吹きながら痙攣して倒れたからだ。風瑠に渡された弁当で・・だ。
「まじで大丈夫だ。お前のすばやい処置のおかげで生きていられるんだから。」
それを見た生矢はすぐに俺の腹を思いっきり殴り、食べたものを吐き出させてくれた。あれが無かったら俺は今頃星になっていただろう。
「・・・・・・そうか、だが俺の家に入ったら俺特製ネギたっぷりおかゆスペシャルを食ってもらうからな。」
「了解、お前のおかゆはうまいからもらっておく。」
そんなだらだらと駄弁りながら道を歩くこと15分
「ほら、着いたぞ。」
「お、お前の家久々に見たな。」
生矢の家に最後に入ったのは中学2年生の時だ。何か行く機会が無かったからだが。
「お~~い今帰ったぞ~。」
生矢が何処かのサラリーマンの夫の様な声を上げながら玄関の戸を開けると――――――
「うっさいわね! そんな大きな声を出さなくても分かってるわよ! この穴だらけの靴下!」
すっごい罵倒をいいながらリビングからひょっこりと顔を出す少女。
年齢は風瑠と同じくらいだろう、髪型はロングツインテール。髪の毛の色は青っぽい黒、服は灰色のTシャツにチェックのスカートだった。そして一番目立つ――――――――
「・・・ってあら? お客さんがいるのね。こんにちわ~」
そして一番目立つのはやはり耳があるところについているヘッドホンだ。こいつも風瑠と同じ宇宙人だということが分かった。
「あ、ああこんにちわ、俺はこいつの友達で真月 五郎だ。」
「あら、丁寧にどうも。私の名前は騒音 雷よ。こんな残念な男の家に住まわせてもらっているわ。」
「ああ、その話は生矢に聞いた。よろしく。」
俺は握手するために左手を出す。・・・・・相手から腕輪が見えるようにして
風瑠はオリオン星の人たちには腕輪が見えるとか言ってたから、これで俺が何しに来たかが分かるだろう。
「・・・・・・・(ぴくっ)」
雷は思った通り、この腕輪が見えているらしい。俺の顔を見てきたので、怪しげな笑みを浮かべて対応する。
「・・・・・よろしく。」
雷はちょっと警戒してその左手を取り、握手した。
「さて、二人とも、立ち話もあれだから、話は俺の部屋でしようぜ。」
「ああ、分かった。」
「ええ、そうね。・・・・・・ああそうそう、お客さんのために菓子を用意しておくのよ。」
「へいへい。」
「さっさと動け、このティッシュの無くなったティッシュ箱が!!」
「わ、分かったよ。」
雷にひどいことを言われながら、生矢はさささっとリビングに入っていった。
俺と雷は2階にある生矢の部屋に移動した。・・・・・向かい合わせで初対面の男女が二人っきり、何か緊張するな。
「・・・・・・さて、あなたは一体何者なのかしら?」
すっごい気まずい雰囲気に雷にから視線を離して、本棚にあるジャOプを見ていた俺は少し反応が遅れる。」
「・・・・・・ん? ああ、そうだな。何て言ったらいいか・・・・・」
「じゃあ、質問を変えるわ。」
雷はちょっと顔を赤くしながら、
「・・・・・・あ、あんたの契約者は?」
「・・・・・・・・そうだな。」
俺は確認を取るために遠まわしな言い方で言ってみる。
「お前の親友といえばわかるかな?」
「・・・・・・・・!!」
雷はそれはもうたいそうな驚き方をされました。・・・・・・例、ムンクの叫び
「・・・・・・・あ、嵐音 風瑠?」
どんどんムンクっぽくなっていく雷は確認を取るようにそう名前を言った。
「おお、お前が風瑠の言っていた親友か。思ったより印象が違うな。」
「ほ~~~~~~~~」
おお、雷さんが完璧にムンクになってしまわれた。・・・・・・けど、これはこれで面白い。
「・・・・・・・・・・・(ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ)」
おおう、ムンクから考える人へと変化したぞ。どうやらいろいろと考え事をしているみたいだ。
「・・・・・・・・・・・あなた、本気?」
雷はさっきの芸が嘘のように消え、代わりに真剣さが染み出ていた。
「・・・・・・ああ、本気だが?」
俺は雷の試すような言葉に自信満々に答えてやった。若干強引に巻き込まれたからといって、俺は逃げ出すつもりは無い。
「・・・・・苦しい戦いになるわよ?」
「・・・・それも覚悟の上だ。」
「・・・・あなたからみたら信じられないことが起こるわよ?」
「・・・・それならすでに昨日見たから問題ない。」
「・・・・あの子は料理とか何も出来ないわよ?」
「・・・・大丈夫だ。俺なりの方法で何とかしてみせる。」
「・・・・あの子を泣かさないでいける?」
どんどん聞いてきた雷の質問に即答していた俺の口が止まる。雷はそれをどう思ったのか。
「・・・あの子はいつもひどい目にあってきた。いつもいつも泣いていた。あの子の泣き顔はものすごく痛々しいのよ。あなたは、そんな、そんな彼女を救うことが出来るの?」
最後と思われる質問はものすごく重かった。いつもの俺なら、「無理だ。」とすぐに答えるレベルの重さだ。
だが、
「・・・・・・・ああ、救ってやるさ。」
「・・・・・・・・・本当に? あの子を泣かないように出来る?」
そんな、風瑠の身を本気で心配しているらしい雷は不安そうな目で見てくる。
「・・・・・・・いや、それは無理だな。」
「・・・・!!」
雷は怒りに顔をゆがませた。俺にすごい勢いで殺気を放っている。だが、ここで怯むような俺でもない。
「当然だろ。普通、どうやって守っても必ず俺は風瑠を泣かすだろう。」
「・・・・・・・でも、あなたは、さっき救ってくれると言ったはず・・・!!」
「ああ、確かにそう言った。だが、泣かさないようにするには・・・・普通に考えて無理だ。」
「・・・・・・あなたを殺したほうがあの子のためになりそうね。」
雷は、戦闘態勢を取る。俺はそれを片手で制す。
「・・・・・まだ話の途中だ。それに俺はあくまであいつを救うと言った。だが泣かさないとは言ってはいないはず、そりゃあそうだ。だって俺は万能人間じゃない。」
「・・・・・・・・・・(シャキっ)」
雷さんや、その包丁は何処から出したのかね?
すっごい気になったが、話題をそらす訳にもいかないので、グッと我慢する。
「だが、泣かせてしまったのなら―――――――――」
俺はここで一回言葉を止める。雷がその先の言葉に注意が向いているのが分かる。
「――――――――――泣かせてしまったなら、その分だけ楽しませてやればいい。」
「・・・・・・・は?」
雷はよく意味が分からなかったようで口をぽかんと開けている。
「・・・・・だから、あいつが泣くのは、何か苦しいことがあったからだろう? 苦しい思い出が強いからだろう? だったらその分だけ楽しい思い出を作ればいいんじゃないか? そうすればあいつも泣くことは無くなるんじゃないか? 例え泣かしてしまったとしても、それをうれし涙、笑い涙にしてしまえばいいだけの話だろ?」
「・・・・・・・・・・・・」
「俺の言っていることは間違っているかもしれない。それから雷の思っていたこととは若干趣旨が違うかもしれない。だが、これが俺の・・・・・・・不器用な俺の出来る唯一の方法だ。」
俺は昨日の買い物途中に風瑠が言っていたことを思い出した。
『・・・・道端で野宿?』
これは嘘ではなかったのだと雷の表情を見ればすぐに分かった。それに昨日の夜のこともあるしな。
「・・・・・・・・そう、それがあなたの答えなのね?」
「ああ、これが俺の答えだ。」
「・・・・・・本当はもっと時間をかけて、もしくは戦いの最中に自然と決意するとかいろいろな方法で答えを出すんでしょうけどね。」
「だな、聞かれた瞬間すぐに答えを出すとか・・・・・・早々無い展開だな。」
俺と雷は二人して笑った。その笑いにさっきまでの緊迫感や殺気はまったく無かった。
「・・・・さて。」
雷はすっと立ち上がり、ドアのほうを向いて―――――――
「・・・・・いつまでそこにいるつもりなのよ! この積み上げられた週刊誌が!!」
―――――思いっきり、ドアに向かってドロップキック。思いっきりドアが開いて、隙間から除いていた生矢が思いっきりドアと熱烈なチュウをする。
「いっっっっってぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!!」
ドアと熱烈なチュウを交わした生矢は両の鼻の穴から滝のように鼻血を出しながら言う。
「お前、仮にも家主に向かってそれは無いだろ!」
「・・・・・・それもそうね。反省してるわ。ごめんなさい。」
「何という棒読み!!」
「・・・・・・お前ら、いつもそんな感じのやり取りをしてんのか?」
俺がこの状況を見て、呆れながらそう聞くと二人はそろって
「「大体こんな感じだな(ね)」」
若干生矢がかわいそうなやつに見えてきて仕方が無い。
「・・・・・・そうだ、雷・・・・・・・さん?」
「ああ、私のことはそのまま呼び捨てで雷でいいわよ。さんとか付けられると何か嫌なのよね。」
「そうか、じゃあ雷。」
「ん?」
「風瑠を呼んだほうがいいか?」
聞いた瞬間、雷の顔が笑顔に変わった。
「うん、出来るなら今すぐ呼んでほしいかな。あの子もだぶんそうだろうし。」
「分かった。それじゃあ今から呼ぶ。」
俺はテレパシーを起動して風瑠とつなげる。
『お~い、風瑠~、起きてるか~?』
『はいは~い、ちゃんと起きてますよ~。で、どうでした? 心当たりって言うのは。』
『ビンゴだ。お前さんの友達俺の友達の家にとまってた。』
『良かった~~』
風瑠は心底心配してた様だ。向こうでふぅ~~と声が聞こえてくる。
『それでだな。その友達がお前の無事を確認したいらしく、ここに呼んでほしいと言われてるんだが、来るか?』
『わかりました。鎖をたどりながらそっちに向かいます。では』
ぶつっっといて会話は途切れた。今風瑠はダッシュでこっちに向かってるだろう。
「・・・・・たった今連絡した。鎖を伝ってここまで来るだろう。」
そういえば、言い忘れていたが、俺の腕輪と風瑠の腕輪をつなぐ鎖は触れないらしい。どうもこれは腕輪が見せている幻惑とか幻術とかそのあたりのものらしく俺たちには見えるが、相手方には見えないらしいし、当然壁に当たって、ひっかかってこけるようなことも無い。この鎖は単純に相手のいる方向と、距離が分かるというものらしい。
「そう・・・・・分かったわ。」
雷は上を向いて何か想像(妄想?)をし始めた。・・・・口の端から涎が出ているのは気にしないで置こう。
ピーンポーン
「・・・・もう来たのか。」
連絡してからまだ1分も立っていない。
『だって、真月君の後をつけてましたもん。』
案の定、そういうテレパシーが一方的に送りつけられた。
「さて、それじゃあ、出てやるとするかね。」
生矢が玄関に向かっていく。俺も後を追おうとすると
「・・・・・最後の確認だけど、あの子が笑顔を忘れることの無いようにできる?」
「・・・・ああ、むしろ、絶対に忘れられないようにするさ。」
雷がコブシを出してきたので、俺もそのコブシに自分のコブシをぶつける。
「・・・・・さて、そろそろ迎えに行くか。」
「そうね、あのこのことだから妙なことを言ってるだろうけど。」
二人で部屋を出ると、
「―――――だから!私は、真月君のいろいろなものを見た人です!!」
「お前は一体何が言いたいんだーーー!」
迎えに行くのがつらい。
「―――――あ、真月君、この人事情を説明しても、まったく信用してくれないんですよ~。」
「お前、どういう説明したんだよ・・・・・」
生矢は適当な説明をしても大体察してくれるから、すぐに分かると思ったんだが・・・
「・・・こいつ、頭大丈夫か?」
・・・・どうやら生矢でもさっぱり言ってることが分からなかったらしい。
「・・・まぁいいか、そうそう、生矢、こいつが俺の家に住んでる宇宙人だ。」
「ああ、やっぱりこの子か。・・・・・めっちゃ美少女だな。」
「・・・・・・(ムスッ)」
生矢が風瑠を見てそういうと何故か雷が顔を膨らませていた。・・・・・ちょっとかわいらしい。
「・・・・あ、真月君、浮気は駄目ですよ。」
女と言うやつはどうも感がいいらしい。
「さて、じゃあ、まず二階に上がって話を聞こうじゃないか。」
生矢が二階を指差す。
「・・・・そうね。じゃあ二階に上がりましょうか。」
「分かりました。」
全員で二階の生矢の部屋に移動する。
「・・・・・さて、」
全員が部屋に入って、座ったときに雷が口を開いた。
「・・・・・本当に風瑠よね?」
「・・・・・本当に雷ちゃん?」
といって、二人はしばらく口を閉ざす。
そして雷と風瑠が同時に
「「暗号!!」」
「100101011011101101101110111101101010101011101010111010101101110111010101101010101010110110111011010101101010111010101010111011010101101101010101101010101010101100101101101101011001010101010!」
「001001001010101001001001001000100101001001001010101001010100100100100010010000010100100101010010010010101010100101010101001010101010010101010010101010101010000101010101010101000100101010101!」
―――まぁ、何と言うか、とても目が痛くなりそうな長~~い言葉を発すると、
「雷ちゃん!」
「風瑠!!」
二人は急にお互いを抱きしめた。
どうやら今のが彼女達の中で、お互いを確認するための言葉らしい。・・・・風瑠よく覚えられたな。
「会えて良かったわ。・・・大丈夫だった?」
「私は大丈夫。雷ちゃんは?」
「私も大丈夫よ。ここの人がいい人だったし。」
「私のところの人もとでもいい人でした。」
「そうね。いい人だわ。」
「あら、もう真月君と話してるんですね?」
「ええ、まぁ、積もる話もあったしね。」
「へぇ~、何か気になりますね~。」
と、風瑠と雷が仲良くおしゃべりをしているのをのんびりと見ていると、
「・・・・ひゃん!?」
いきなり風瑠がかわいらしい声を上げた。」
「あら、大分感度がよろしくなっているわね。」
「「・・・・・・・」」
何かが起こりかけていると思った俺と生矢はすぐにアイコンタクトをとり、
「・・・・・(すぐに部屋を出るぞ。)」
「・・・・・(了解)」
俺と生矢は二人に気づかれないように、そ~っとしかしすばやく部屋を出るのだった。
「いや!雷ちゃん!こんな!!」
「お? 前よりも大分育ってる感じね。たった1ヶ月見なかっただけなのに、成長期だからかしら?」
出る寸前に聞こえた言葉は無視することにした。
―――――1時間後―――――
俺と生矢が下の階のリビングで一緒にゲーOキューブをしていると、やけに疲れた様子の風瑠と、逆に元気ハツラツ状態の雷が降りてきて、そのままゲームをしながらの雑談をしばしばしているところで俺はふと、思ったことを雷に聞いてみた。
「・・・・そういえば雷。生矢にいろいろ説明はしないのか? もうお前が宇宙人だってことは生矢は知ってるんだろ?」
雷は俺のその言葉を聞いて気まずそうに顔をそらす。
「・・・・だって、私の素性を聞かずに私を自分の家に止めてくれてるのよ? しかも金も取らないし。・・・・そこまで良くしてくれている人に私達の都合を押し付けるのは・・・・その、嫌なのよ。」
雷がゲームのコントローラーを床において言う。
「・・・・・いつも俺のことを奴隷のように扱ってるのにか?」
生矢が若干起こり気味でそういう。・・・・てか、そこまでひどい扱い受けてたんかい。
「・・・・・・・」
生矢の言った事に雷は黙る。・・・・本当のことかよ。
「・・・・・・もう、いっそのこと全部話せよ。」
「・・・・・・・・・・・」
生矢の言葉に雷はまだ黙る。
「全部話して、そしてそのお前達の都合とやらに俺を巻き込んで、そしてそれで俺を奴隷のように扱えばいいじゃないか!」
生矢は本気で怒りながらそう言った。・・・・・いやけど生矢、それ、お前自分はドMと宣言しているようなもんだぞ。
「・・・・・だめよ。だって――――――」
「・・・・お前いつもそう言って俺をはぐらかしていたよな? だが、もうはぐらかすな。俺の友達は巻き込まれてる。だったら俺も一緒に巻き込まれないと腐れ縁じゃ無くなるんだよ。」
いや、お前巻き込まれる理由が腐れ縁ってもうちょっと他の理由を言えよ。
「私はあんたを巻き込みたくないのよ。・・・・・・・戦うことになるから。」
雷がちょっと沈み気味でいうと、生矢が「はぁ」と溜息を着き―――――
「・・・・このバカヤロウが。」
―――――と言って、生矢が雷の頭を軽く・・・それこそポカッという音が出そうな感じで叩いた。
「・・・・・痛い。」
雷がちょっと涙目で生矢を見上げる。
「・・・・俺はな、お前が宇宙人だと聞いてもう何かがあるということは分かってんだ。だからもう最初にお前に事情を聞こうとした時から、巻き込まれる覚悟は出来てる。戦いでも、テロでも何でも御座れだ。」
「でも・・・・私のことを嫌ったりしない?」
その雷の言葉を聞いて生矢は呆れたような顔をした。
「・・・・・嫌いだったら、すぐにお前を家から追い出していただろう。」
その通りだ。生矢は自分の為にならなかったり、それは間違っていると思ったら真っ先に実行しているだろうからな。・・・・・それで学校の先生ともよく反発するしな。
「・・・・・分かったわ。それじゃあ、私と契約して。」
俺はその言葉きいてびっくりした。風瑠が小さい言葉で言っていたのをちゃんと聞いていたから分かるが、あれはお互いがお互いのことを好きじゃないと失敗する。失敗した場合はどうなるか分からんが。
「・・・・分かった。やり方は?」
「やることは簡単よ、あなたは―――――」
と雷が契約の仕方を簡単に生矢に説明する。
「了解。それじゃあ、五郎、お前が「せーの」と言ってくれ。」
「・・・・・わ、分かった。」
二人は深呼吸をして、準備。
「そsれじゃあ行くぞ。」
俺が二人に準備OKか聞く。二人は無言でうなずいた。
「・・・・・・せーの。」
「私、騒音 雷は寝神 生矢と契約する!」
「俺、寝神 生矢は騒音 雷と契約する!」
二人が同時に言った途端、生矢の左手首と雷の右手首に腕輪が出現、そしてその二つの間に鎖が生まれ、二人をつないだ。
「・・・・・・これでいいのか?」
困惑気味の生矢が雷に聞こうと、雷のほうを向くと。
「・・・・・・・(ぐすっ)」
雷は下を向いて泣いていた。
「・・よかったぁ。生矢、私のこと嫌ってなくて、」
雷が泣きながらそう言った。
「・・・・やっと気が着いたか。このデレデレしないツンデレさん。」
そんな雷をやさしい表情をしている生矢が頭をなでながら言った。
「だってぇ、私あんなことしたんだよ?」
「ああ、確かに、触ったら亀甲縛りされたり、部屋に入ろうとしたら、鉄パイプが飛んできたし、メシ作ってやったらまずいと言って熱せられたフライパンで殴られかけたし、俺の臭いが臭いからとかいう理由で俺を家から締め出したりしてたな。」
・・・・・生矢、・・・・・あまりにもかわいそう過ぎる。
「だが、・・・・・・分かりやすいツンツンだったからな。」
生矢が思い出すように語りだした。
「亀甲縛りにした時は、俺を触ったらしい手を洗っていなかったし、鉄パイプが飛んできた時は後でベットに飛び込んで泣いていたみたいだし、メシ作った時はめっちゃうまいって顔に出てきてたし、俺を家に入れなかったときは、しれっと俺の上着をちゃんと一緒に出してくれたしな。」
「な・・・・なんでしってるのよ!?」
「俺はちょっとした物音で見えない相手が何をしているかが大体分かるからな。」
・・・・まぁ、そうなんだよな。こいつの家に泊まったときなんか、俺が風呂を上がる直前にタオルを置いていったり、俺が風呂から上がってリビングに入ってきたときに料理が出来るし、俺が書いた絵を、見なくても当てるし、こいつめっちゃ耳がいいんだよな。・・・・・スパイとかの職業に就けそうだ。
「と、とりあいず、最後の確認ね。・・・・あなたは聞く覚悟はある?」
雷は最後の忠告をした。・・・・・まぁ、手遅れなんだが。
「そんなもん、さっき言っただろ。覚悟はもう出来てる。」
―――――3時間後―――――
「・・・・・・ふむ。」
雷の星のことや、契約、そしてスキルのこと、そして、いろいろな説明を受けた。生矢は考え込んでいた。
「・・・・・・ああ。」
生矢は何かひらめいたようなしぐさをして
「俺達は地球防O軍になったのか・・・・」
と、真顔で言った。
「・・・・・冗談言うなよ。」
「いや、さっきの話を聞くとそう言う事だろう?」
まぁ、間違っちゃいないが、
「・・・・まぁ、まだ聞いたばかりで俺も情報の整理が着かない。この話はまた明日にしないか?」
「・・・・そうだな。もう遅いしな。」
外を見ればもう真っ暗だ。もうそろそろ帰らないと夜メシを作るのが遅くなってしまう。
「じゃあ、また明日ね。」
「ああ、また明日。」
「分かりました。また明日会いましょう。」
「了解、明日来る時にはもうちょっときれいにしとくよ。」
こうして、風瑠と雷の再開は幕を閉じた
さて、次登校するのはいつになるかは不明です。
一応、がんばって頭の脳みそ絞って書いてみようと思います。
・・・・・あと、一応念のため
これはパクリではありませんよ。
何かやけに似ているのはあったけど・・・・・・
とりあいず、この残念な小説は著者の残念な脳内で考えたものです。決してパクリではありません。
何か似たような小説見つけちゃったので、誤解されると困るので、
では、次の話をお楽しみに~