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出会い(3)
僕はその店の前にして、正直、胸の高鳴りが押さえきるので精一杯だった。
第一、僕はテレビの特集などでしか夢屋を見たことがない。
夢屋なんてものはまず依頼するだけでお金がとんでもなくかかる。
探し物を頼むだけでも10万くらいはかかるそうだ。
とにかく、そんなもんぼったくりに違いないだろうが。
でも、一応、国家試験は突破しているわけで。
しかも、法律でも、この値段が妥当となっているので誰も文句は言えないのであろう。
まあ、僕みたいなやつ、珍しくはないと思う。
なぜなら、そんな高価な店など、一般人が行けるわけなかろう。
でも、だからこそ、憧れる職業なのだ、と僕は思う・・・・・・・。
そして僕は、僕の運命を変えるかもしれない扉を胸の高鳴りを抑えつつ、しっかりと、開いた―――――