1話 心の平静
ぼくの名前は岡本結太。
性別は男子、年齢は15歳、日本の中学3年生である。
そのぼくはいま、人生の岐路に立っている。
そう……高校進学という人生の岐路に。
だから、ぼくは受験のために勉強しなくてはならない。
だけど実際、勉強に手がつかない。しかも、いやというほど……。
理由はおそらく、この情緒不安定……つまり、怒りっぽいことだ。
模擬試験の結果がさんざんだと、ぼく以外のせいにしていきなり怒りだしてしまう。
試験問題が勉強した範囲と違う……問題の配分がおかしいから時間内に解けない……試験会場の隣のかわいい女の子が気になって、試験どころではなかった……などなど。
要はこの性格をなんとかしたいのだ。そうしないと、これから始まる受験戦争に立ち向かえず、失敗に終わりそうな気がする。
そこでぼくが求めるのはズバリ……「心の平静」!
それって、何……って思いました?
「心の平静」とは、ネガティブな感情である怒り・悲しみ・不安・恐怖などからの解放! のことである。
これらの感情は有害。はっきり言って、受験勉強の邪魔以外なにものでもない。
なぜか?
これら感情が高まると、誰しも理性がガタガタになる。そして、勉強を含め、まともな思考や行動が一切できなくなってしまうのだ。
例えばぼくの場合、先生に質問したくても、怒って我を失ってしまっていたら、結局まともに質問できない。その結果、問題解決に繋がらない。
さらに厄介なのは他人だけでなく、怒りを静められない自分に対しても怒ってしまう。これではやっぱり問題解決できない。
だから、この「心の平静」が必要不可欠……そう結論に達した!
これさえ手に入れば人生すべてうまくいく……と、ぼくは確信しているっ!!
そこで、ぼくは究極の力である「心の平静」を手に入れるべく、冒険を始めることにした。
<登場人物>
・岡本結太:男性、15歳、中学3年生
<参考文献>
・良き人生について ウィリアム・B・アーヴァイン
・2021.3.5.Fri 誤字等修正しました。
・2021.4.15.Thu 読みやすく修正しました。