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襲撃

どうも

「兄貴、ほんとに、本当にやるんすか?」


怯えた表情でとある計画の決行をするか否かを訪ねてくるのは、俺が盗賊団を結成してから今まで時を共にしてきた最古参メンバーのビリーだ。


「あぁ、やるしかねぇんだ」


「兄貴・・・」


 この砂漠に拠点を移してはや4年。団のメンバーはとうとう20人を超えた。メンバー同士の間で家庭を持つものもいれば、早々死んでいった奴もお縄になったやつも数多くいる。俺たちは確かに盗賊団だが実際はギルドに入ることができなかった、財的弱者や7年前の厄災で家をなくした奴らばかりだ。だからこうしてみんなで傷を舐めあいながら、旅人のラクダや馬、洋服だったりを奪い何とか生活しているし、人の命を奪うことはしてこなかった。

 だが、この生活ももう終わりだ。この件を成功させれば莫大な金が流れてくる。失敗したら・・・。考えたくもない。最悪の結末が待っているのだろう。


「この案件、他の盗賊団にも届いているようだな」


「みたいですね、アグノの兄貴。この人数・・・これは勝ち戦ですね!」


「ざっと500人といったところか。情報によれば今、王家のものはハルヤ会議でいない、それに伴い護衛でほとんど兵士が残っていないようだしな」


 

 遠くのほうから角笛が響き渡る。今回、すべての団を仕切るのは盗賊団界隈、随一の暴れん坊集団の団長ジーナだ。

 ブオォォーと鈍い音があたりを駆け巡った後、静寂が訪れたのもつかの間、彼の怒号が静寂を破る。


「いいか!!わが同胞たちよ!今回、我々は命を落とすかもしれない!仲間を失うかもしれない!だが臆することなく戦え!!その末にこそ我らの幸福があるのだ!!さぁ、今夜は勝利の美酒に酔いしれようぞ!!」


 さすがのカリスマ性だ。思わず、胸が高鳴る、ビリーも先ほどとは打って変わって、目の色を変えている。それに野蛮人共を従えているだけある。


「目指すはルクス広場中央に光るクリスタル!!なんとしても手に入れよ!いくぞ!!突撃ィ!!!!」


ウオォォ!!と興奮した盗賊たちが砂漠を駆け、王都に向かっていく。


「俺たちも行くぞ!!トリノ盗賊団!!突撃!!」


感謝します

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