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ゾンビ、家を買う

ゾンビ、家を買うー5ー



病院を出ると、病院内よりも人だかりが凄かった。



人混みをかき分けかき分け……病院の敷地外へと飛び出した。




(車……いや、この渋滞じゃダメか。歩いて家に帰ろう)




病院から家までは恐らく40分ってとこか。



会社に戻るという案も考えないではなかったが、今から仕事をする気にもなれない。



今日はのんびり家でゲームでもするとしよう。




あ、そうだ。これが緊急事態ともなれば、家に籠り切りの日々になるかもしれない。




(そうなると、今家に何もないな。どうしよう)




籠城戦には食料が必要だ。帰り途中にでも近所のスーパーで買って帰るとするか。




(さてさて、ネットで情報を漁ろう)




僕は、歩きながらスマートフォンを使って、ネットニュースを見ようとした。



しかし、ネットの通信がめちゃくちゃ重たくて、全然ページが先へと進まない。




(そうだ、ネットラジオを使ってみるか)




ネットラジオを覗いてみると、いつもは芸人や有名なラジオパーソナリティの顔がメインページに表示されるのに、今日は、文字だけになっていた。



”正体不明のウイルスが、日本全土で猛威。10万人以上が感染か”


”防衛大臣の緊急記者会見、16時から”


”東京、大阪、他7都道府県で非常事態宣言を発令”




ほら、見たことか。大変なことになっている。



ラジオを視聴しようとしてみたが、こちらもネット回線の重たさが邪魔をして途切れ途切れの音声しか聞こえなかったので、視聴するのを辞めた。



病院から200mほど離れると、大分喧噪も静かになってきた。




(この分だと、明日は会社休みかなぁ)




休みなら、有休休暇扱いになるのだろうか?

もしそうなら、大事な有休休暇をこんなことで消費されるのは納得がいかない。



そして、何としても給料はいただきたい。



何故なら僕には、夢があるのだから。




「これ、明日会社あるんかなぁ……かゆい」




「いや、この分だと無さそうだね。だって政府から非常事態宣言が出て……って平山!?」




病院に置いてきたはずの平山が横を歩いていた。




「平山、どうして、ここにいるの?」



「いや、だって病院に居ても治療してもらえそうにないし……寂しいし、痒いし」



「あんまり僕に近寄らない方がいいぞ。実は僕1週間お風呂に入ってなくて臭いんだ」



「え、そうなの?じゃあ、あんまり近寄らないでおこう」




平山は僕から、じりじりと距離を取った。



そうだ、それでいいぞ平山。素直なところが君の良いところだ。



平山は顔の下半分まで、紫の痣が広がっていて、よく分からないが大分末期な感じがする。



僕は、ゾンビ的な展開に備えて、アキレス腱を伸ばした。











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