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下町とニア  作者: oga
23/25

サーバー室

 サーバー室の守りは思ったより手薄だった。


「あれだ」


 並んでいる四角い盤の間を縫って、とある盤の前へとやって来ると、扉を開いて中にしまわれていたパソコンを開く。

電源を入れ、マウスを操作しながら、二アが言う。


「これだ。 このマップにメインコアへと繋がるルートが知るされてんだ」


 メインコア。

これが宇宙船の動力源で、他にも灯りだったり、自動ドアを動かすのにもこのエネルギーが使われてるらしい。

地球で言うところの電気みたいなもんか。


「メインコアなんて狙われたらやべーだろ。 簡単には行けないんじゃねーの?」


「いや、メンテナンスも必要だから、意外と簡単にアクセスできると思う」


 二アがメインコアの場所を調べていると、いきなり室内に轟音が鳴り響いた。

ドン、という鼓膜を震わす音で、白い煙りが立ちこめる。


「……な、何だ!?」


「しまった!」


 二アは俺を抱きかかえると、その場からジャンプ。

天井ボードを貫いて、天裏スペースに飛び出した。


「何だよ、メインコアの場所調べんじゃねーのかよ!」


「今のは二酸化炭素。 火災時に炎を消す役割を持つんだけど、人間が吸ったらソッコーお陀仏だ」


 二酸化炭素……

誰かが廊下のスイッチを制御したのか?

誰かっつか、ペンギンしかいねーだろうけど。


「どーすんだよ」


 今の短時間でメインコアへのルートを調べられたとは思えない。

二アは、天裏のスペースをきょろきょろ見渡すと、こう言った。


「……いや、何とかなるかも。 このエネルギーを供給する枝を追えば、たどり着けると思う」


 枝。

そうか。

この部屋に供給されてる電線(枝)も、元を辿ればメインコアに繋がってるって訳だ。

だが、問題が一つある。

その枝は、果てしなく長く上へと続いていた。


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