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下町とニア  作者: oga
20/25

撹乱

「がああっ」


 警備を射殺すると、俺たちは扉から通路へと出た。  

人を殺しておきながら、思ったより、俺の中で動揺はない。

もしかしたら、見てくれがペンギンだからかもだ。

そのまま、エレベーター脇の階段へと走る。

全面ガラスの扉が自動でスライドし、階段を駆け上がる。

すぐさま、上から追っ手がやって来た。


「クソッ」


 マシンガンを乱射しながワンフロア上に上がるも、敵が殺到して先へ進めない。


「ダメだ!」


 階段一つ上がりたくても、銃弾の雨あられ。

諦めて一旦通路に出るしかない。

だが、さっきまでスライドしてたドアが開かない。

羽目られたか?

これじゃ、逃げ場が無い。

ドアに向けて銃を撃つも、防弾仕様の為か、玉がめり込むだけでガラスは割れない。  


「うわあああーっ」


 すると、二アが背丈ほどある大剣を振りかぶって、扉へと命中させた。

ガラスが派手に砕けると、破片が床面に散る。


「ナイス、二ア!」


 こいつ、考えてないようで考えてやがる。

剣は防弾ガラスを突破する用だった。

従業員通路を走り、裏口から店内へと入る。

そこは、服のセレクトショップだった。


「なあ、二ア。 ここで着替えてった方が良くねーか?」


「……確かに」


 敵は俺たちの下手なコスプレを目印にして追跡している。

……あくまで予想だけど。

とにかく、それならここで変装し直して、表に出ちまえばいい。

よちよち歩きで店員に気付かれないように移動すると、適当な服を見繕ってその場で着替える。

二アは顔を隠す為にキャップをかぶって、店外へと走った。









「こっちだ!」


 二アが先頭を走る。

この宇宙船、二ア曰く、ドーナツの様な形状をしていて、ざっくりと東西南北で区分されているらしい。

俺たちが目指すのは北側の10階にあるサーバー室だが、そっち側から上がるのは難易度が高い。

そこで、真逆の南から階段を駆け上がり、ぐるりと回ってサーバー室を目指すことにした。

大きくカーブする通路を走ると、前方に誰かが仁王立ちしている。


「おいっ」


 それは、置き去りにしたユーチューバーのベーコンだった。

 

 



 

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