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下町とニア  作者: oga
15/25

遭遇

(こんなヤツに構ってる場合じゃねーだろ……)


 再生回数がどーのとか、どうでもいいわ。

こんな個性の無い新キャラを今更加入させた所で、持て余すだけだ。

そう思った俺は、2人の間に割っていった。


「あのぉ…… ベーコンさん、でしたっけ。 先にシャワー浴びてきた方が良くないすかね」


 何を吹き込まれたのか、男は興奮気味に言った。


「俺、ずっとこんな日を夢見てたんだと思うんだ。 ユーチューバーになったのも、本当はヒーローとかに憧れてたからなんだよ。 俺ら3人で、地球、救おうぜ!」


 そう言い残すと、男は走り去った。


「おうっ、早く戻って……」


 言い終わる前に、俺は二アの手を引いて走った。


「おら、モタモタすんな!」


「えっ、ベーコンは?」


「あんな奴、ほっとけ!」


 つか、一体どこに宇宙船は不時着するつもりなんだ?

相手が何も考えずに降り立った場合、その箇所は大変なことになる気がすんだが……

だったら、不時着する場所を特定して、人を逃がさねーとだ。

とりあえず、駅前に向かって走る。

途中、二アに質問した。


「二ア、宇宙船が不時着する場所の目星ねーのかよ」


「ちょっと、ストップ!」


 慌てて二アがブレーキをかける。

次の角を曲がれば駅前だが、その隅の壁からゆっくりそちらを覗き込む。


「……もう、来てる」


「来てるって、どういうことだよ?」


 俺も二アに習って駅前の方を覗く。

すると、ペンギンみたいなかぶり物をした、数人がビラを配っているのを見つけた。

そして、その傍らに、ギラギラと発光する鳥居みたいなものを発見。


(駅前にあんなやつらいたか?)


「あいつらが俺の(あるじ)だよ。 あいつらにずっとこき使われてたんだ」


「あいつらが…… 見てくれはペンギンのかぶり物した人間だよな。 つーことは、もう宇宙船は不時着してんのか?」


「いや、多分、あのゲートから空に浮かんでる宇宙船につなかってんだ」


 そういうことか。

それなら、地上を破壊しないで済む。

アイツらの目的は、単純に地球人相手に商売することなのか?


「なんだよ、心配して損したぜ」


 俺が、角から出ようとした瞬間、待った! と二アが強く腕を引いた。


「そのまま出てったらマズい!」


 





 


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