表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カニバリズム  作者: 檸檬。
7/13

〜よん〜常日

ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ

ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ

ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ

デジタル時計の5:30という数字が目に入る。はぁ。今日もはじまってしまったのか。残念。

このまま急死したら、最後の食事はビールと枝豆か。何気に幸せかもしれない。

あっ、でも最後の会話はスーパーの店員のレシートいりますか?いらないです。になってしまうのか。

まさしく独身って感じだ。

死んだら、誰か気づいてくれるかな?

実家には何かイベントがないと連絡を入れないし、もちろんお付き合いをしてる人もいない。

腐ってきて異臭がしますと、隣に住んでる人から通報が入らないと発見されないかもしれない。

それはそれで、自分らしい死に方かもしれない。

そこまで考えたところで、会社の人が見つけてくれるじゃないかと気づいた。

さて、会社に行きますか。

なんだかんだ言って、課長の身分を与えられてるのだから行かなければ。


布団からでて、昨日思ってもないけど口にしてしまった、万年床脱却を実現してみようと思った。

布団をあげる。なんか、布団の下汚い。

見なかったことにして、布団を戻した。今回は御縁がなかっただけだろう。

スープポットに昨日の残り物のカレーを入れる。

お昼にもたべれるなんてしあわせ。

朝ごはん用にお皿にも盛りつける。

カレーと言ったら牛乳だよね!

コップに牛乳を注いで並べる。

2日目のカレーは美味しいというだけあって、昨日より美味しく感じた。そのあとは、パジャマから着替えて皿を洗って洗濯物をたたんで掃除機をかけて色々したら家を出る時間になった。掃除機かけるなら、万年床のところも掃除しろよと思ったが、自分なりに万年床は万年床で自分のアイデンティティなんだ。

外に出たら雪が降っていた。

革靴なので転ばないように気をつけてゆっくり駅まで向かう。

ホームに着くと電車が出発するところだった。

駆け込むと、駆け込み乗車はおやめくださいと放送がなった。

電車に乗ってる全員に見られている気がして恥ずかしくなった。顔が赤くなりそうなのを必死で抑えて、電車に揺られること20分。会社の最寄り駅に到着。駅から5分の会社に着いた。

「おはようございます!課長!」

部下が声をかけてきた。

「おぅ、おはよう。」

おっ、今のは上手く爽やかに挨拶できたんじゃない?心の中で自分に拍手を送った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ