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カニバリズム  作者: 檸檬。
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日常〜2〜

制服を部屋着にして、テレビをつけポテチを取り出し、ソファにダイブ。家に誰もいないからできる芸当。幸せ。

あっ、コーラ忘れた……。

もう一度気を取り直して、コーラを用意。そしてもう一度ソファにダイブ。あー。しあわせ。今頃、優香は塾かしら。

テレビでは、かわいい動物番組がやっていた。といっても、今回の動物は蜘蛛。家に出てくる蜘蛛は可愛くないが、画面の中の蜘蛛は、なんだか綺麗だった。

ボーッと眺めてると、蜘蛛が蜘蛛に食われて終わった。どうやらオスがメスの子供のための栄養になったらしい。


弟が帰ってきたので、ソファの一人分の面積が少なくなった。さいあく。

「俺も、コーラもってくるからポテチ全部食べんなよ?」

弟に言われた気もするが、

まだ半分くらい残っているポテチを一気にかきこんだ。これで、ポテチは腹の中。

お前も、オスなんだからメスのために我慢しろ。命までとは言わないからさ、と毒づいた。

それでも、怒られたくはないから急いで自分の部屋に戻った。やはり、リビングで怒鳴っている。オー、こわいこわい。


部屋に戻って、ソファと同じように今度はベットにダイブする。ソファより跳ね返りが強い。

携帯を開くと優香から

「明日塾なくなったから、この前言ってたジェラート食べに行かない?」

なんて、乙女心をくすぐる響き!ジェラートだなんて……。もちろん、行くっ!と返信した。

そのあとは、日課になっている優香から貰った手紙やら何やらの読み返しがはじまった。優香は字ですらも可愛かった。何度も読んでいるのに、読むたびに優香の可愛い所を発見できる気がして読み返してしまう。

可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い。

頭の中は優香でいっぱいだった。

優香はこんなにも優しい私にも。

優香はこんなにも優しい私に。

優香はこんなにも優しい私だけに。

私だけに。私だけに。私だけに。私だけに。


夕食に呼ばれた。今、いいとこだったのに。でも、下手に部屋にはいられてベットの上に散乱した手紙などを見られたら……。私だけの優香の手紙じゃなくなりそうで恐かった。だから、急いで返事をして自分の部屋を出る。もちろん鍵もかけた。

その上でシャー芯をドアの隙間に挟んでおく。

何かの漫画でやってた手法だ。念には念を重ねよう。

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