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TwitterのSS 10/23
たびーは『魚』と『本』を使って140字SSを書きましょう!
書庫の奥から出した本を開いたら、ぱしゃんと魚が躍り出た。乳白色の身の腹に黒い文字が透けて見えた。捕まえる暇を与えず魚は書棚の森へと消えた。虫へんの文字が軒並み食べられていた。紙魚め!!
怪我が治ったら行こう、と父が渓流釣りの本を置いて行った。青い山、流れる清流。名人作の竿に毛鉤をつけて、ゆるやかな流れに投じる。そして静かに竿が動くのを待つ。爽やかな風が頬をなでるだろう、日差しは川面に反射して煌めくだろう。怪我は治った。でも僕の足は足は二度と動くことはなかった。
お久しぶりです