表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導書製造者  作者: 樹
エルフの戦争
10/258

検査

 神殿は当然大きく、ギリシアの建造物のようだ。中には黒い服に身を包んだ男女が何人もいる。


「ここはどんな場所なんだ?」

「神と交信する場所だ」

「じゃぁここから神様と交信できるんですか?」

「あぁ。今からお前らを調べてもらう」


 神殿の奥には大きな玉がある。虹色に輝いているきれいな玉だ。


「ここはどんな神と交信するんだ?」

「カッサンドラだ」

「神じゃねぇ」

「同じようなものだ」


 そんなもんか。…まぁいいや。カッサンドラは予言の能力を持った悲劇の女性だ。予言をもとにすれば僕たちのこともわかるだろう。


「では、始めよう」


 トーレイが玉に手を触れる。玉は淡く光り、二枚の紙がでできた。


「ここに血液を」

「へ?」

「どうした?早くしろ」


 僕は自分の指を噛み、出てきた血を紙にたらした。血は紙に染み込み文字に代わる。


「これが、カッサンドラの紙片だ」

「よくできてるな」


 紙を受け取り見てみる。土屋はかしてもらったナイフで指を少し切り、紙に押し付けた。そして止血するように指をしゃぶっている。


「これ、ヒエログリフ……」


 地球上で確認されている古代文字だ。つまりこの世界の住人が地球に行ったことがあるのかもしれない。もしかしたら返還魔法とか本当にあるのかもしれないな。


「読めるんだな……」


 なんともご都合主義な世界だ。まぁそっちのほうがありがたい。


「なになに……」


・魔導書館

『魔導書を作る能力。魔法の原理を解析し魔導書に入力することで魔導書を作り、それを行使することができる。レベルに関係なく魔法を入力できるがそれ相応の実力がなくては魔導書に食われることになる。

魔導書は一冊三百頁から成り、何冊でも作成可能。しかし上書きすることはできず、破棄した場合は再生させることはできない。他者に権利を譲渡できる。

また生物を取り込んで魔法を入力することはできるが対象が弱っているときに限り、魔導書を触れさせなければならない』


 ……それなりにチートだな。しかも解析きたか。となると、僕が土屋と一緒に飛ばされたのは運がよかったな。


「どうだった?」

「えっと、こんなこと書いてあるんだけど」

 土屋は僕に紙を見せた。


・ラプラスの魔

『この世にあるものの原理を解析し理解することができる。制限はなく、解析したい対象が音であるなら耳に、物体であるなら目に、匂いであるなら鼻に何らかの物体が現れ、その物体を通して解析することができる。またその物体は本人の記憶に由来する。

解析したものはデーターとして脳内にまとめられ、削除可能である』


「よし土屋二人で頑張ろうぜ」

「なんかすごい食いつき!燈義くんのも見せてよ!」

「断る」

「気になるぅ!」


 土屋が僕の紙をひったくり、目を丸くした。


「なにこのスキル!すごい!」

「そう。すごいんだよ」


 僕は土屋から紙を取り上げ、土屋に紙を返した。


「でもお前がいればもっと強くなれる」


 僕は土屋の手を取った。


「頼む。協力してくれ」

「わっ分かった!顔が近いよ!」


 おぉ!僕としたことが興奮してつい。


「でも協力するには私と約束して」

「何でも」

「じゃぁ、その魔導書を悪いことには使わないでね」

「了解」


 即答した。元々犯罪に使うつもりはない。僕にあるのは純粋な好奇心だ。


「おい、まさかわたしを忘れているのか?」

「…」


 忘れていました。まさかここまで周りが見えなくなるとは。

能力が詳しく出ましたね。そのうち勇者四人の能力も詳しく書きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ