チャプター22 新たな協力者
翌朝。
ノーラン邸に戻ったトビアス。
自室から出て、サムを呼ぶトビアス。
「サム!」
しかし、返事がない。
「どこ行ったんだろ?」
と言いながら、庭に出ると、テーブルでサムがメアリーと、もう1人、眼鏡をかけた女性がコーヒーを飲んでいた。
「おお、トビアス!戻ってきたか。お前も来いよ!」
トビアスに気づいたサムが呼んだ。
「サム、この人は?」
「彼女か?ノーラン産業の新入りだ。お前をいろいろとサポートしてくれる。」
サムが紹介すると、眼鏡をかけた女性は、シャツの胸ポケットに入れた、ウサギの人形のキーホルダーがついたペンをカチカチと言わせ、
「サーシャ・ケンジントンよ。あなたがトビアス・キートンね。噂は聞いてるわ。よろしく。」握手を求めてきた。
「いい噂かな・・・?よろしく。」
トビアスはそう言って、握手に応じた。
「彼女は優秀だからな。仲良くしてやってくれ。」
サムが言った。
トビアスは頷き、彼らを背にすると、笑顔を崩し、自室に戻る。
心配したメアリーがトビアスを追って自室に来た。
「トビアス、どうしたの?」
「僕のせいで、親友が死んでしまった・・・」
「あなただけじゃないわ。あたしだって、大切な人を亡くしてしまった。でも、彼らの分をあたしたちが生きていかなきゃ。」
「そうだね・・・」
「それと。」
メアリーはトビアスの頬に触れてきた。
「ファルコンマンの写真を撮るのは諦めたわ。だって、いつも傍にいるから・・・」
メアリーはトビアスに軽くキスした。
「すまない、メアリー・・・ずっと隠してた・・・」
「いいのよ。」
メアリーはそう言って、部屋を出ていった。
ベッドに座っているトビアスは、ポケットから2枚の写真を取ると、つぶやいた。「ありがとう・・・」その写真に写っているのは、自分とアレックスではなく、ブライアン、そして両親だった。
自らを光へと導いてくれた存在。
きっと、天国で見守ってくれているだろう。




