チャプター15 敗北
方、ノーラン邸では、トビアスがニュースを観ていた。
「シンダッコファミリーのドン、ソニー・シンダッコが脱獄しました。目撃者によると、シンダッコは、数人の護衛と赤線地区の安ホテルへと向かっていたとのことです。警察は、行方を追っていて・・・」
トビアスは立ち上がると、地下へと向かう。
サムが声をかける。
「新車で行くのか?」
「ああ。」
トビアスは、ファルコンマンに変身すると、サムから譲り受けた専用車「ジェットポーター」に乗り込み、出動した。
豪雨の中、安ホテルに到着し、潜入するファルコンマン。
ベランダの物陰に身を潜み、売春婦と話しているシンダッコを拘束するため、様子を伺う。
突然、部屋の外から銃声が聞こえた。
次の瞬間、ドアを蹴り破り、キョウジと構成員たちが侵入してきた。
シンダッコを脅すキョウジ。
「こいつを連れて行く前に、金になるようなものがないか探す。」
キョウジはそう言って、部屋を出た。
構成員たちが、シンダッコに銃を向けている。
突入するファルコンマン。
銃を向ける構成員に回し蹴りを喰らわせ、残りを殴り倒す。
シンダッコを連れて、脱出しようとすると、部屋に戻ってきたクレイジータイガーが、背後から刀で襲ってきた。
素材の柔らかい部分である腕を切りつけられ、流血するファルコンマン。
「まだまだだな。ハヤブサ坊主。」
クレイジータイガーはそう言って、反撃の隙を与えず、ファルコンマンを窓の外へと蹴り落とす。
地面へと落下したファルコンマンは、ダメージを受けながらも路地裏へと走り、ジェットポーターに乗り込み、走り出した。
ノーラン邸に戻ったトビアスは、ファルコンマンのマスクを脱ぎ、地下のトレーニングルームにあるベンチに倒れた。サムが裁縫道具を持って地下に降りてきた。
「何で切られた?」
「日本刀だよ。」
「イシイか?」
「トラのマスクを被ってた・・・」
痛みに耐えつつ話すトビアス。
「腕の部分は刃物に弱いからな。気をつけろ。」
「ああ・・・。武器を使わない身としては、銃よりも刀のほうが脅威だ。」
「少し、息抜きをしろ。メアリーをドライブに誘うとか。そうだ、明日、彼女と食事に行くんだろ?」「そうだよ。」
「ポルシェを貸してやろう。」
「ポルシェ?いいのかい?」
「彼女を喜ばせたいんだろ。いい車で行かなきゃな。」
サムは、笑顔で言うと、トビアスも満面の笑顔を返した。




