チャプター12 英雄か自警団か
翌日。
シンダッコの構成員たちは、麻薬の取引のため、車に積んでいた。
「今夜、取引が始まる。相手に撃たれない保証は無い。防弾チョッキも忘れるな。」
シンダッコは構成員たちに説明する。
夜になり、シンダッコは中国系マフィアであるトライアドの到着を待った。
やがて彼らが到着し、ドンが降りてきた。
「早いな。シンダッコ。」
「当然だ。大切なお客様だからな。」
シンダッコはドンに言った。
「ブツは?」
「これだ。」
シンダッコが、アタッシュケースを開けると、ドンは興奮していた。
「お前さん、これは最高級の代物じゃないか・・・幾らだ?」
「50万。」
「よし、払おう」
ドンが金を出そうとすると、空から何か飛んでくる。
「あれは何だ?」それは、一直線にシンダッコたちの方へと向かってきていた。
「撃て!」構成員たちに命令するシンダッコと、ドン。
しかし、銃弾など効かず、無数の羽とともにそれは降りてきた。
ファルコンマンだ。
ファルコンマンは構成員に銃撃されるが、防弾仕様のスーツで全て跳ね返す。
構成員の銃を奪い、投げ捨て、パンチで気絶させる。
背後からもナイフで襲ってきたが、ナイフを持った腕を掴み、そのままねじ伏せた。
またもや背後から襲ってくるが、回し蹴りでKO。
ファルコンマンはあっという間に構成員を倒すと、ドンに目を向ける。
「助けてくれ・・・私は関係ない・・・」
ドンは体を震わせて言った。
「嘘つけ。」
ファルコンマンは殴り倒した。
気絶するドン。
取引現場の物陰で、そんなファルコンマンとマフィアのやりとりを見ていた若者は、友達3人のもとへと向かっていた。
「おい、バットマンみてえなコスプレの男がマフィアと戦ってるぞ!」
「マジかよ?」
「どうせ嘘でしょ。」
「ここはドレイクだぜ?バットマンが居るのはゴッサムだろ。」
彼らは信じていなかった。
「いいから来いよ!」
彼が言うと、友達3人は「しょうがないな」とでも言いたげな顔をして、ついて行った。
彼らが見に行くと、ちょうどファルコンマンは、逃亡しようとしていたシンダッコを取り押さえていた。それをみた若者の友達は、「おい、動画!動画!」慌てて携帯電話を取り出し、記録する。彼らに気づいたファルコンマンは言った。
「君たち、警察を呼んでくれ。こいつらの後始末を。」
ファルコンマンはそう言い残し、バイクで去っていった。
「かっこよすぎだろ!」
「ドレイクにもヒーロー誕生だな。」
「You tubeにアップしましょうよ!」
彼らは、ファルコンマンが去っていった後、ガヤガヤと騒いでいた。
数分後、警察が到着。構成員たちを連行する。
ロドリゲス刑事は若者たちに注意していた。
「君たち、こんな時間まで何してたんだ!もし彼らに見つかったら撃たれてたかもしれないんだぞ!」「ごめんなさい・・・それよりこれ観てよ刑事さん!」
若者は、携帯電話を取り出し、動画を観せた。
「ドレイクにヒーロー誕生だ!」
若者はまだはしゃいでいる。
「こいつか・・・捕まえないと。」
「何で!?マフィアをやっつけてくれるんだぜ!?刑事さんたちにとっても俺たちにとっても大切な存在じゃないか!」
「漫画や映画とは違う。彼は無法者だ。」
ロドリゲス刑事は彼らに言うと、「おい、彼らは自宅に送り届けろ。」と言って、部下に指示する。




