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18話 おうちへ(小話)
すっと気持ちが晴れていった。
そうだ、たっくんと約束したんだった。
私は素敵なアイドルになる!
あの日から彼は毎週のように見に来てくれた。
全部という訳じゃない。週末には何本もライブがあって全部来てくれるファンもいるけどたっくんはそうじゃない。でも大切な眞名推しさんになってくれた。私にとってファンはみんな大切。みんなが一番でみんなとても大切。だけど兄妹になるって分かった瞬間に彼にだけの特別な気持ちが止めどなく膨らんでしまった――
「だから決めたじゃない。私は世界で一番の妹になるんだって!」
眞名は立ち上がると背筋を伸ばした。
たったひとりの夜の公園、無意識に笑顔を作ってしまうのはきっと職業病。誰かが見たらきっと変な人
だって思うだろう。だけど笑顔の自分が一番に大好きだから――
暗い空を仰ぎ見て、スマホを仕舞うと歩き出した。
帰らなきゃ。
お兄ちゃんが待っている私たちのお家へ。
そして謝らなきゃ……
【すぐ消えるあとがき】
暫くの後、引き続き次話もアップします。




