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第二話『年の差人物紹介』

☆★☆ 冬子 ☆★☆



 野村冬子、10歳。


 小学4年生。


 冬二さんに恋をしています。


 小学1年生の時、冬二さんに出会ったその日から……



☆★☆ 冬二 ☆★☆



 野村冬二、16歳。


 高校1年生。


 初恋の黒沼さん(ひと)と恋人になれました。


 ただ、恋人とはどういうものなのかと言う、大事な事を彼は知らない。



☆★☆ 黒沼夏音 ☆★☆



 黒沼夏音、16歳。


 高校1年生。


 私は、優しくて頼もしい冬二くんがどうしても気になって、思い切って告白してみました。


 今までに好きな人は何度も変わって来たけれど、冬二くん程優しい人を私は知らない……だから……



☆★☆ 秋一 ☆★☆



 野村秋一、23歳。


 高校は2年で退学した、中卒学歴の農家の長男。


 今まで、女なんて信用していなかった。


 雪子さんと、冬子ちゃんに出会うまでは……



☆★☆ 忠臣にいさん ☆★☆



 山本忠臣、24歳。


 俺は秋一の一個上で先輩だが、オレは秋一が怖い。


 だが、奴の弟の冬二が俺を慕ってくれている。これは俺的にかなり嬉しい。


 祖父から大好きな犬屋を継いだからには、絶対に『山忠犬王』で稼いでやる!



☆★☆ 雪子 ☆★☆



 野村雪子、30歳。


 孤児だった私を養ってくれた養父の息子と、私は強引に結婚させられた。


 産まれた冬子の世話を私に押し付けておきながら、浮気をして彼は、職場の社長の孫娘を妊娠させてしまった。


 身分の差で負けたおかげで私は今、秋一さんと、秋一さんの家族と、そして冬子とも幸せに生きています。



☆★☆ 夏樹 ☆★☆



 野村夏樹、44歳。


 若い頃は空手と畑に精一杯で、恋愛などした事は無かったが、言い寄って来た女性とはそれなりに真面目にお付き合いはしてみた。


 だが、アグネス(トラクターに付けた名前)以上に魅力的な女性など、今までに一人もいなかった。


 俺は2人の息子を授かったが、未だに本物の恋を知らない。



☆★☆ 春巻 ☆★☆



 野村春巻、67歳。


 4人の姉たちに弄られながら育ったワシは、畑から何度も逃げた。家からも何度も離れた。それでもワシは、農家の長男だからと言う理由で、家と畑に縛り付けられた。


 だが今、あの頃憧れてた保育士という夢……その真似事を今、学童保育『四季庵』で叶えられた。


 我が孫冬二の閃きと発想。我が孫秋一の嫁雪子さんの意欲と向上心のおかげで。


 既に老境にある自分のこれから先の事などはもうどうでもええ。


 だが、冬二と雪子さんが力を合わせ、しかも我が孫秋一まで協力的になっている今こそ!


 ワシはわが野村家に、幸せの種を蒔くべきであろう。






 

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