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恋人裁判  作者: スルメ大納言
3/3

言い忘れていたが、ラブコメという前提。

 保健室で目を覚ました覚えも無いが、そういうことになっていた。

 「お医者様、お医者様。僕はやっぱり人間と付き合うなんて耐えられません。」

「何でって、きっとあなた方勘違いしてます。恋人が欲しいとは言ったかも知れない。でもね、恋人の人の字は僕が言う前からそこにいたのですから。」

 「ああそういう……でも君、君が彼女をどう思おうが、君は彼女と付き合っているじゃないか。」

「君もまた変になっている。彼女の女の字はこれまた飾りだから気にしなくていい。彼女はただ君と付き合っているだけだから、他は何でも良いんだ。」

 「ああそれなら、良いんです。ではこうしましょう。先生、僕と付き合って下さい。」

 「良いけど、確か君は私であったよね?」

 ああ、そうだった。

 よって一言、いいやきっと何も無くて部屋を出て、今日初めて雑多なクラスへ足を運んだ。足は運ばれた。

 教室を仕切る塗られた白はそれでも余程、観光地の塗られた石灰より大人びて見えたから、僕は一先ずそれを恋人とした。


 「ねえ!君酷いんじゃないの。あんな良い娘がいながら浮気するなんて。」

 「誰のことよ。ああ、アガナワか。浮気?してないはずだよ。」

 「信じられない!」

 これまた任意の喉の運動であって、一通り終わって席に着く。

 しかしこの席というのも褒められたものであって、どうにもここでの睡眠というのが一種の様式として成り立っているらしく、一組持ち帰って何かしてみたいという思い。木と鉄と。

 雨は降って、ゲリラ豪雨。こうなるといよいよこの教室の他人、人は見分けが付かなくて、何か言っているかも知れないが、気付かない。

 知らぬ間には黒板に大きくそれが書いてあって、要するに、タガナワが死んだらしい。

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