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そしてまた、君と桜の花を

月の光に寄り添う影

作者: 日浦海里

夜空に輝く欠けた月


カチューシャのような孤を描く


真っ黒な黒髪の中を

綺麗に見せるように浮かぶ姿に

うっすら寄り添うように

黒い円が付き従う


本来の月の形


太陽の光が当たらずに

影になった場所


月の影


この月の影が見えるようになったのは

いつの頃からだったろうか


月へと還った彼の人を思い

夜空の月を見上げるようになってから


そう記憶している


それまで月の影は見えなかったのだろうか


子供の頃に見上げた月は

ただ欠けた月の光としか見えなかった


見えなかったのか

見ていなかったのか


敢えて知ろうとは思わない


今は月の影も見えている

光に寄り添いながら


それでいい

月の光は

どんな姿をしていても優しい

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― 新着の感想 ―
[良い点]  黒髪とカチューシャ!  映像的で素敵!  夏風邪にお注射?  こっちは、映像が浮かんで欲しくないや。 [一言]  月の欠けている部分に夜空の星が描かれているの見ると、摩訶不思議な気分に…
[一言] こんにちは、日浦海里さま。 共感いたします。 月の影は、 想いと、見ようとする気持ちで想像し、感じるのかと、 そんなことをおもいました。 知ろうとせずに、でも寄り添う月の影を想う。 と…
[一言]  黒髪に輝くカチューシャ。素敵ですね。  見えているものだけが本当の姿ではないと気付くのは、素直でなくなったからか、知ったからか。  見えていない部分もあるのだと、慮れるようになったからか…
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