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冷やし上手な彼女  作者: カラスヤマ
20年後 長女『モモ』彼氏と同棲しています!
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16

今日は、不定期で開かれる楽しい楽しい会議。繁華街にそびえる超高層ビルの最上階。その一室に世界中で活躍する僕の可愛い殺し屋ちゃん達が九人集まった。


朝イチで、僕が近所の酒屋さんから貰ってきたビールケースに座る九人。同じくビールケースをガムテープで繋げて作った特製の長机には、ビールと缶チューハイ。枝豆や刺身等の酒の肴を用意した。


素の実力だけを参考に配付したナンバー2~10までを保持している実力者達は、しばらく無言で僕の戯言を聞いていた。



「………それにしても、引退したあの女がまだナンバー1なんて間違ってますよね~」



会議も終盤にさしかかった頃、飽きたナンバー8が欠伸をしながら独り言を呟いた。


『うん? 間違ってはいないよ。君も知っているだろ? 殺し屋に本当の引退なんて存在しない。引退=死だからさ。実力、名声ともに彼女が現状ナンバー1だよ。それが気に入らないなら、奪うしかない。ナンバーを昇格するには、自分より上、つまり彼女を殺すしかない』


「まぁ……確かにあの女、相当な化け物ですよ。でも僕達が武器や兵隊を揃えれば確実に殺れます。でしょ? 天涯さん」


僕の隣に座っている、実力ナンバー2。天涯(てんがい) (さとる)君。


「……………」


大ジョッキのビールを一気に飲み干すと、その瓶に醤油をチューチューチューチュー、波々と注いだ。箸でマグロの刺身を一切れ取ると、ポチャンとその醤油の海に落とした。それを持って立ち上がると、座っているナンバー8の前の机上にそっと置いた。


「今、何て言ったの? お前の声さ、掠れて全然聞こえねぇよ。これ飲んで喉潤せ 」


「天涯さん?」


「早く飲めよ、刈部(かりべ)


「…………」


「飲め。あと五秒だ」


「……いただき…ます」


刺身が沈んだ醤油瓶を飲み干したナンバー8。周りはクスクス、クスクス笑っている。


「刈部さぁ~。お前、全然分かってねぇな。あの女……魔女が本当にすげぇのは、もう何年もナンバー1で居続けてることだぞ。アイツは、世界中の殺し屋から命を狙われてる。飯食ってる時も寝てる時も、糞してる時も。一秒だって油断なんか出来ない。お前もさっき言ってたよな? 化け物だって。その通りだよ。あの女は、化け物だ」


「………………」


『まぁまぁ、サトル君。それくらいにしなよ。空気が悪い、さっきから』


「そうですね。確かに」


サトル君は、座っていたカリベ君を強制的に立たせると窓を開け、ベランダの方に連れて行く。


「あ、あのっ! 天涯さん。手を離してください!!」


「………………」



ギュゥゥウゥ。


「ぐぎゃあぁあぁ!! あ、やめ、やめてっ!!!」


サトル君に腕をへし折られたカリベ君。オマケに首の骨まで折られた。気づいたら、ベランダからカリベ君の姿が消えていた。


「換気、大事ですよね。ボス」


『うん! でもさ、殺す必要あったの? 下の処理、キミがしてよ。面倒臭いから』


「アイツは、31みたいな雑魚を使って、勝手に魔女と遊んだから……。イラッとして、つい殺ってしまいました。すみません」



『いいよ、許す。キミは、僕のお気に入りだからね~』



やっぱり、会議は楽しいな。



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