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冷やし上手な彼女  作者: カラスヤマ
20年後 長女『モモ』彼氏と同棲しています!
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14

私達は、追ってくるパパから逃げ続けた。私を背中に乗せたこの男は、すごい速さで階段を駆け上がる。


「貴様! 止まれっっ!!」


「それで止まるアホはいません!」


男は私の体を支えながら、左手で小さな針を放った。行く手を阻む銃を持った大男の首に突き刺さる。


「すみませんが、とっても緊急事態なので辞表は後で郵送しますっ!!」


「びゅっ!?」


大男は、口から血の泡を吐いて地面に倒れた。


「もうすぐ地上だから頑張れ!」


男は、十三個目のドアを思い切り蹴り飛ばした。


『っ!?』


「はぁ~~…………もう朝…か…」


私達を眩しい光が包み込む。目の前には、見たことのない景色が広がっていた。



青い空…………。


その空を自由に羽ばたく鳥。


優しい風が、私の全身を撫でていく。


「この先で下ろすから。もう少し我慢して」


『はぃ………』


これが、外の世界ーーー。


すべてがキレイで新しく。


涙が止まらなかった。男のシャツを濡らしていく。


「よしっ!」


男は、私を背負い直すとまた走った。


『………』


その時、誰かの視線を感じた。

私だけに見える角度。建物の影からスッと姿を表した、銀色の髪の女性。優しく笑いながら、指先を口に当てていた。


『……………』


「どうした? 大丈夫?」


男は、全く気付いていない。


『はい……。大丈夫です』


女性は吸い込まれるように、音もなく、私達が壊したドアから建物の中に入っていった。


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