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決着!Σヽ(`д´;)ノ うおおおお!

 遅くなりました。


 戦闘シーンは難しいですね。




 爆発によって巻き上げられた粉塵が晴れていく。

「さて、どんくらいのダメージだったかな?」

 俺は晴れ行く粉塵の中に目を凝らした。もうもうとした土煙が薄くなるにつれ、黒いシルエットが浮かび上がる。だが、阿修羅のHPを確認できたとき、俺は愕然とした。

「アレだけの攻撃で受けたダメージが数ドット分とは・・・。」

 横で翔龍が戸惑いを隠せずに呟く。さらに付け加えるとしたら、五段に重ねられたHPゲージの数ドット分しか、である。

「これはまずいです、っ!」

よ、そう言おうとしたところで翔龍の言葉は途切れ、息を呑む音に変わってしまった。何故か?それは、阿修羅のタゲを、一人離れたところに構えていたエレファンスが引き受けてしまったためだ。

「今アイツがやられたら、俺たちの勝率は0だ。」

 ポツリと呟いた一言、だが俺達の結末を物語っているようにも感じた。

 しかし、即座に反応を示した者がいた。

「『何処を見ている。』『こっちだ!!』」

 Loadがスキル【威圧】と【挑発】を使うと、阿修羅は急停止しこちらをギロリと睨み、Loadにタゲが移動する。

 そして、こちらに向き直りユラリと体を倒し前傾姿勢になったかと思うと、次の瞬間には半分以上の距離を詰められていた。

「っ、囲むぞ!」

 俺が咄嗟に発した言葉に、4人が反応する。

 エレファンスとは違い、パラメーターを前衛型に振っている五人は【ステップ】や【縮地】を使い、距離を保ち阿修羅を取り囲んだ。

「『全体上位攻撃支援エルダー・ハイ・ライジング』」

「『全体上位移動支援エルダー・ハイ・ビギニング』」

「『全体上位防御支援エルダー・ハイ・プロテクション』」

 先ほどの戦闘で魔法耐性の高さを確認したらしく、支援役に回ったエレファンスが支援魔法バフを飛ばしてくる。そして、

「行くぞ!!」

 一番最初に飛び出したのは、kyouであった。

「『居合い・横一文字』!」

 技名を叫んだ直後、kyouは太刀を振りぬいた状態で阿修羅の脇に佇んでいた。直後、阿修羅の裏拳がkyouを襲った。しかしkyouは太刀でそれを受け止めた。

 ガチィン!、という音と共にkyouは軽く吹き飛ばされ、HPゲージがガクンと減った。そして、更に追撃に入ろうとする阿修羅とkyouの間にLoadが割り込むと、

「『虎砲』」

拳を突き出した。―虎砲は一定重量以内の敵を吹き飛ばす。

 直撃を受けた阿修羅は突き飛ばされ地面を滑る。両足を支えに制動をかけたところで、すかさずエレファンスの追撃が入る。

「『グラヴィティ・ホール』!」

 阿修羅のいる空間が灰色に染まり、阿修羅が膝を着く。

「『エッジウェーブ』!」

 一見、攻撃魔法に思われがちな拘束魔法『グラヴィティ・ホール』に足止めされた阿修羅に向けて、エリアーネがカットラスを振り下ろすと、それが衝撃波となって阿修羅を襲った。しかし、ガラスが割れるような甲高い音と共に阿修羅の拘束が解かれた。だが、

「『パウンダー・ストライク』!」

そんな叫びと共に、鈍重な見た目からは想像できない俊敏な動きで阿修羅の頭上に『ジャンプ』した翔龍が大剣を振り下ろすと、直撃と同時に紅のGEグラフィック・エフェクトが弾けた。最後に、俺は翔龍の一撃によって硬直した阿修羅に向かって7連撃『レイニング・エッジ』を浴びせたところで全員距離を取った。

 

 阿修羅:残存HP 95% 


◇◆◇◆◇


 

 戦闘開始から、およそ一時間

 ポーションなどの回復系アイテムもほとんど使い切ったところで、阿修羅のHPゲージは残り一本となっていた。

 ここまでの戦いで分かったことは攻撃力・防御力・魔法耐性の高さ、攻撃パターン位なものである。しかし、魔法耐性の高さとは裏腹に拘束魔法への耐性の低さが阿修羅の弱点であることもわかった。

 だが、事実諦めムードが漂ってきているのも確かなわけで、ここら辺で決めないと一気に攻勢が瓦解してしまいそうだ。他の4人が阿修羅の足止めをしている間に少し離れたところにいるエレファンスに声を掛ける。

「俺が駆け出した瞬間にありったけの身体強化魔法を掛けてくれ!」

 エレファンスは一瞬の逡巡の後、頭を縦に振った。

 強化魔法は一定量以上の強化がされた瞬間、体の崩壊が始まる。エレファンスは自滅覚悟の特攻だとでも考えたのだろうがそれは違う。

「【魔神覚醒デモニック・バースト】」

 誰もが目指し、挫折した《限定開放》を発動させる。ステータスからMPゲージが消滅し、HPゲージとスタミナゲージが拡張される。

 《限定開放》とは、種族ごとが持つ秘奥義とも言うべき特殊スキルだ。

 大方の種族の《限定解放》は、強力な威力を持つ一撃が多いが、魔神族の《限定解放》はただ純粋に力を極めるもの。その詳細は、大幅な身体強化と身体強化魔法の無限重ね掛けだ。無限といっても一種類の魔法の重ね掛けは不可能だが、それでも全ての強化魔法を掛ければ超火力を持つこともできる。しかし、デメリットとして魔法の一切を使用できなくなる。それでも、デメリットを補って余りある力なのは確かだ。

「『限定突破(リミット・バースト)』!」

「『フルブースト』!」

「『ブースト』!」

 全能力強化魔法に『限定突破』―時間制限付の強化魔法。も発動させる。

 さらにアイテムボックスから二振り目の片手直剣を装備する。これで『二刀流』スキルが発動させ、阿修羅へ駆ける。

「『最上位単体防御力強化プロテクション・オブ・フォース』」

「『最上位単体速力強化ビギニング・オブ・アクター』」

「『最上位単体攻撃力強化ライジング・オブ・アクテリオン』」

「『物理攻撃力強化グランド・アタッカー』」

「『物理防御力強化グランド・ブロッカー』」

 エレファンスが掛けてくれた強化魔法によって体が軽くなっていく。

 阿修羅に接近した俺は攻撃を続けながら、既に満身創痍の4人に声をかける。

「全員、離れろ!Kyou、足止め頼む!」

すると、それぞれが牽制を入れながら距離を取る。だが俺の装備、―傍から見れば双剣。を見た途端Kyouが声を上げる。

「なんだよそりゃア。今度は曲芸でも始めたのか!?」

 言いながらも、Kyouは両手を突き出し竜人族の『限定開放』、『竜の息吹ドラゴン・ブレス』を発動する。

 青き波動に阿修羅が飲み込まれたのを確認しながら、否定する。

「それが曲芸じゃないんだよ!!」

 『竜の息吹』で、硬直した阿修羅へ駆け抜けるように突進しながら『二刀流』スキル、『双月』を発動する。そして俺の硬直時間をカバーするように4人が動き出そうとするが、俺は既に次のスキルに入っている。

「『蓮華』!」

高速の八連突きが阿修羅を襲う。さらに『片手剣』スキル『インダストリア』を右手に発動させ、左手に『バニシングエッジ』を待機させながら、

「お前らは『テクシステカトルの牢獄』を頼む!」

伝え、阿修羅に集中する。



◇◆◇◆◇



「『アルジェント・フラッド』!」

「『リーサル・クロム・ジェイン』!」

「『咬合葬』!」

「『レイバル・サクシード』!」

「『烈爪蜂起』!」

 阿修羅に反撃の隙を与えないように強大なスキルで押さえ込む。そして、約二分間の攻防の末、それは来た。

「「「「「『テクシステカトルの牢獄』!」」」」」

―『神の牢獄』その正体は、合成究極拘束魔法だ。使用条件は三人以上の術士と66語からなる詠唱の完全詠唱。

 その魔法が阿修羅を囲った。



◇◆◇◆◇


 

 空から阿修羅を縫い止める様に、次々と棒状の閃光が落ちてくる。


 光の棒は根を張るように分裂し、細く長く成長していく。


 光の根は阿修羅を絡め取りながら、別の光の根とも絡み付く。


 次第に光の根は、網目状の光の檻となった。



◇◆◇◆◇



 光の檻が完成した瞬間、俺は術を維持するために残ったエレファンス以外の4人と共に駆け出した。


「『龍殲撃』」

 正面からドラゴンの頭を象ったオーラを放つ大剣が叩き下ろされる。


「『乾坤一擲・一文字斬り』」

 高く掲げられた太刀が、空気を割って振り下ろされる。


「『バルドロス』」

 白銀のオーラを纏ったカットラスの、残像を残しながら高速での五連撃が発動する。


「『白轟虎雷牙』」

 力の奔流が渦巻く拳を、唯単純に振り抜く。


「『剣嵐舞鼓』」

 双の剣が連続で、休み無く、隙も無く、婀娜のように舞った。



◇◆◇◆◇



 それぞれの最高の一撃を受け、阿修羅は肉体を四散させながら砕け散った。。




 


阿修羅の強さがまったく伝わらなかったorz

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